三浦メグデザイナーが手掛ける「メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)」は、2027年春夏コレクションを発表した。ブランドは16年に始動。21-22年秋冬シーズンからアウターウエアを軸にリブランディングし、「360度美しい服」をコンセプトに立体的なシルエットと機能性を融合した服作りを続けている。今回約3年半ぶりとなるランウエイショーを実施した。
27年春夏シーズンのテーマは「POST NEW WAVE」。三浦デザイナーが敬愛する音楽家のデヴィッド・バーン(David Byrne)と、彼が率いたロックバンド、トーキング・ヘッズ(TALKING HEADS)を着想源に、ニューウエーブの表現を服とショーの構成へ落とし込んだ。「デヴィッド・バーンは、音楽やトレンドの作り方、ライブや表現の仕方など、一つ一つの要素が全て作品として成立している。言葉で表さずとも、強く伝わってくるところに影響を受けた。そうしたニューウエーブのムーブメントをどう見せられるかを考えた」。
同じ服を異なる個性で見せる
ショーは、同じ柄のオーガンジーを重ねたグレンチェックの半袖ロングコートを着た若い女性モデルからスタート。インナーに斜めに描いたボーダーのベスト、ボトムスにコーディネートのアクセントにもなる赤いワイドパンツを合わせている。そして、サックスブルーのシャツに白いレースのシャツを重ねた若いアジアン男性モデル、花柄を配したブルゾンにプリーツスカートをドッキングしたようなロングアウターを着た若いアジアンモデル、パフスリーブをつけたパーカジャケットとフリルのついたパンツのギンガムチェックのセットアップを着た黒人の男性モデル、フリンジとレースをたっぷりあしらったボリュームブルゾンを着た年配の男性モデルらが続いた。
そして、同じ柄のオーガンジーを重ねたグレンチェック柄の半袖ロングコートが登場。9ルック前と同じだ。ただ、モデルが20代の女性から40代の女性に代わっている。続いて、サックスブルーのシャツに白いレースのシャツを重ねた男性モデルがあらわれた。これも先ほどと同じルックだが、今後は髭をたくわえた白人のモデルが着用していた。そう、同じスタイルを違うモデルに着せ替えているのだ。
>「メグミウラ ワードローブ」2027年春夏コレクション全ルック
「人それぞれに着方があるように、服にもいろいろな似合い方がある」
実は登場したルックは厳選した10ルックのみ。世代も性別もルーツも異なれば、身長も体格も違うモデルを12人起用し、3〜4度の着替えを重ね、同じ服をそれぞれの着こなしで見せた。フィッターは30人用意した。
三浦デザイナーは、「人それぞれに着方があるように、服にもいろいろな似合い方があることを伝えたかった」。キャスティングには、いわゆるランウエイモデルに加え、それぞれに異なる個性や魅力を持つ人々を起用。中には双子もいて、同じ服でも着る人によって表情が変わることを、ショー全体で示した。
軽やかなアウターで、コーディネート提案を強化
前回のショーでは、アウターブランドとしてコートを見せることに特化したが、今シーズンは素材やアイテムの種類が増えたことから、コーディネートの幅とブランドが持つ新たな可能性を伝えることを意識。また透けるオーガンジーや撥水性のあるナイロンを使い、春夏でも快適に着られるアウターを提案した。
ナイロンのレインコートは小さくまとめてバッグに収納できる一方、羽織ると身体を包む立体的なフオームが生まれる。エレガントなオーガンジーも風が通る軽やかなアウターとして提案。「アウターには、身体を守る道具としての要素もある。撥水性や利便性、快適性をどうファッションに落とし込むかを毎シーズンの課題としている」。
ブランドとして初めてニットにも取り組んだ。編み手集団のニットクルセイダースと協業し、手編みと機械編みを組み合わせながら、漁師の仕事着でもあるバスクシャツを再構築。フリルもユニセックスの要素として取り入れた。
また、ショーには三浦デザイナーが手掛けた「ザ・ノース・フェイス アーバン エクスプロレーション (The North Face Urban Exploration)」のアイテムも登場した。27年4月に中国と香港、台湾を中心とする海外で発売する予定だ。