モード学園や国際ファッション専門職大学などを運営する日本教育財団は5月29日、服飾専門学校の名門「エスモード」を展開するエスモード・インターナショナルの株式を100%取得した。パリのエスモードは世界初のファッションスクールとして知られる名門で、パリ校同様にエスモード・東京校も名門として知られ、「トーガ(TOGA)」古田泰子や「ハトラ(HATRA)」長見圭佑、「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」村田晴信、「シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)」の武内昭ら多数のデザイナーを輩出している。
モード学園は1966年に故・谷まさる学主が「名古屋モード学園」を開校。現在は東京・大阪・名古屋・パリにキャンパスを構える。2016年には運営法人の名前を日本教育財団に変更し、19年には日本初のファッションビジネス分野の専門職大学となる国際ファッション専門職大学を開学した。2018年には、世界で最も有力なファッションアワードの一つである「LVMHアワード」を、東京モード学園出身の井野将之「ダブレット」デザイナーが日本人として初めて獲得するなど、日本を代表するファッションの教育機関としての実績を積み重ねてきた。
エスモードは1841年に創設。世界で初めてファッション教育を体系化した名門ファッションスクールとして、パリの他にフランス国内でファッションデザインでは6つ、ファッションビジネスでは4つのキャンパスを展開し、フランスを含む世界12カ国で18校を展開している。
日本教育財団はエスモード・インターナショナルの買収により、ファッション分野の人材育成を世界規模で広げる。エスモードのフランス国内のキャンパスをグループ校(モード学園パリ校ESMOD)として迎えいれる。なお、エスモード・東京校を含むその他のエスモード校に関しては「お答えする立場にない」(日本教育財団の担当者)という。