
この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事の中から、編集部の記者が独自のテーマで記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。
今週のテーマは「販売員に読んでほしい記事3選」。100歳の「最高齢美容部員」としてギネス認定され、話題を呼んだ福島県福島市にあるポーラ桜水ショップのビューティディレクター・堀野智子さんの記事や、2024年2月に休業日を新たに1日設けると発表した高島屋のニュース、コロナ禍でも成長を続けたルルレモンの躍進のカギなど、3つの記事をセレクトした。販売員の皆さんはもちろん、ファッション・ビューティ業界で活躍する皆さんにもぜひ読んでもらいたい。ニュースの読み方を知るとともに、ビジネス会話のヒントになれば幸いだ。
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選者:林芳樹ビジネスデスク

1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する
【記事1】
100歳の「最高齢美容部員」がギネス認定 キャリア60年のポーラ堀野智子さん

福島県福島市にあるポーラ桜水ショップのビューティディレクター・堀野智子さんが、「最高齢の女性ビューティーアドバイザー」としてギネスワールドレコーズリミテッドが認定するギネス世界記録に認定された。1923年4月9日生まれの堀野さんは現在100歳。8月21日には福島市内で認定式が行われた。(全文はこちら)
【記者のコメント】
堀野さんを筆頭に、ポーラには80代以上の訪問販売員が約250人いるそうだ。日本では2020年に女性人口に占める50歳以上の割合が、49歳以下を初めて逆転した。ファッションやビューティは若い世代のものというイメージが強いが、実際には中高年や高齢者が中心のマーケットになっている。人生100年時代と言われる中、シニアの販売員が活躍する場はさらに広がるだろう。
【記事2】
高島屋が2月に休業日 ワークライフバランス改善へ

高島屋は、2024年2月に休業日を新たに1日設けると発表した。対象は全国で運営する百貨店、ショッピングセンターなど17施設。昨年までは元日と店舗改修日を除いた休業日はなかったが、コロナを機に加速した働き方改革の一環で今年上期(3〜8月期)にも店舗ごとに1日の休業日を設けた。小売業で深刻化する人手不足を考慮し、取引先を含めた就労環境の改善を図る。(全文はこちら)
【記者のコメント】
大型店舗の営業を規制する大店法によって、1990年代前半まで百貨店には週1回の休業日が設けられていた。同法が2000年に廃止されると、1月1日を除いて年中無休が当たり前になり、朝晩の営業時間も延び続けた。いつでも営業していることが顧客へのサービスであり、売り上げ拡大につながると企業側は考えたのだ。しかし、販売員の人手不足の深刻さが流れを変えた。
【記事3】
年商1兆円超えのルルレモン 躍進のカギを探る【齊藤孝浩のファッション業界のミカタVol.52】
企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では「ユニクロ対ZARA」「アパレル・サバイバル」(共に日本経済新聞出版社)の著者でもある齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。今回はコロナ禍でも成長を続けたルルレモンの強さの源泉を解説する。(全文はこちら)
【記者のコメント】
昨今のアパレル市場の成長企業は高価格のラグジュアリーブランドと低価格のファストファッションに二極化しており、中間ゾーンは苦戦する傾向にあった。そんな中ルルレモンは、アスレジャーという新しい市場を創造し、中価格帯のスポーツウエアで売上高1兆円を突破してみせた。ナイキ、アディダスなどの大手スポーツブランドに続く存在感を放つ。