ファッション

「ウィズ リミテッド」2015-16年秋冬東京  アーカイブの再構築で示した 消費されないストリートカルチャー

 今年ブランド15周年を迎えた「ウィズ リミテッド」は、客席の前に大きな金網がそびえ立ち、その間から覗くような演出でコレクションを発表した。突然、耳を突くようなノイズ音でショーはスタート。細みのテーラードスーツの上からスタジャンを羽織ったり、GジャンとMA-1をミックスしたブルゾンが登場したりなど、テーラードからワーク、ミリタリー、スケートカルチャーなどのさまざまな要素を雑多に混在させた。テーマは「Light Here」。

 スタイリングの要は、大ぶりなポンチョやストール、パンツなどに落とし込んだネイティブ・アメリカンの柄。これらがテイストの異なるアイテム同士のつなぎ目となり、コレクション全体に連動感を持たせている。

 モデルが登場し終わると、映画のエンドロールのように15年間のシーズンテーマを会場に投影した。そこでショーは終了かと思いきや、オリジナルのモノグラム柄で作ったヘッドギアを付けたモデルが、新たなアイテムを身につけて一斉に登場し、一瞬で去っていった。

 実は、序盤で登場したコレクションは過去15年間のアーカイブをスタイリングし直したもので、ラストに登場したコレクションが今季の新作。大どんでん返しのショーで、観客の意表を突いた。その意図について下野宏明デザイナーは「コレクションを作るときにトレンドは意識していない。15年前の昔のアイテムでも今っぽくスタイリングすることで、消費されないストリートカルチャーを示したかった」と語った。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。