ファッション

「モンクレール ガム・ブルー」2015-16年秋冬ミラノメンズ トム・ブラウンらしいモチーフの嵐でスポーツのテーマから卒業

 毎シーズン、特定のスポーツをテーマにした「モンクレール ガム・ブルー」は今季、趣向を変えたショーを披露した。舞台は寒い冬の森。ハンガーが掛けられた枯れ木が整然と並ぶ。そこに、パンパンにふくらみ丸みを帯びたラグランスリーブのダウンとホワイトパンツ姿の逞しい男性たちが次々と登場。彼らはベージュ、グレー、ネイビーと各色ずつに集団で現れ、森をパトロールするかのように巡回。木の前に整列したと思ったら、おもむろにダウンとパンツを脱ぎ始めた。すると中から現れたのは、あらゆる素材とクレイジーパターンで仕立てた中綿入りブレザーとスラックス、そしてトリコロールのトリミングがついたロングブーツ。トム・ブラウンが愛するアメリカン・トラッドの世界が一面に広がった。

 スタイルは一様でも、パターンのバリエーションがコレクションを豊かに彩る。トムが大好きなチェック柄をパッチワークしたクレイジーチェックのほか、異素材で切り返した大きなギザギザ模様、同様のレジメンタル、ボーダー、ひし形……。ナイロンやリブニット、ツイード、コーデュロイ、PVC、ベルベットなど、素材のバリエーションも豊富にラインアップした。彼らが最初に着ていたシンプルなダウンブルゾンのライナーは、実はそれらと同柄のもの。近年のメンズでよく取り入れられるインサイドアウトのアイデアだ。枯れ木のハンガーにそれらのダウンを吊るして、寒々しかった森を華やかにデコレーション。トムらしいユーモアあふれる演出で、素材とモチーフをハイブリッドした遊び心溢れるコレクションを際立たせた。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。