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アマゾンが美容領域を強化 「アマゾン・ビューティ・フェスティバル」を開催

 アマゾンは10月28日から31日までの4日間、コスメを中心とする美容カテゴリー(コスメ、ヘアケア、美容家電)としては初のオンラインイベント「アマゾン ビューティフェスティバル “キレイに出会う4日間”」を開催した。

 同イベントは「自分らしいキレイを叶える」をキーワードに、日本中から集めた美容系製品との出合いを楽しめるもの。豪華ゲストが登場するライブショッピングや、オリジナル限定ボックスの販売、この冬注目の新製品の紹介など、多様な美容コンテンツを発信した。

 なおアマゾンは最近、美容カテゴリーの充実に注力しており、取り扱いブランド数は右肩上がりに増えている。同イベントの開催はその一環で、美容カテゴリーの認知拡大も目的の1つだ。

 ビューティストアに関しても、プレミアムブランドが持つストーリーや世界観とともに、製品のテクスチャーや使用方法などの詳細情報を提供するブランドストアをローンチ。対象ブランド順次拡充していくなど、独自のショッピング体験を提供できる仕組みを充実させている。

 ここでは、翠田有希 アマゾンジャパン 消費財事業本部 ビューティー事業部 事業部長が登場。「アマゾン ビューティフェスティバル “キレイに出会う4日間”」の様子や、美容カテゴリーにおける取り組みを聞いた。

オリジナル限定ボックスは完売、
ライブショッピングも好評

 「アマゾン ビューティフェスティバル “キレイに出会う4日間”」のライブショッピングでは、美容家の石井美保さん、AKB48の柏木由紀さん、美容クリエイター兼メイクアップアーティストのGYUTAEさん、ヘア&メイクアップアーティストの長井かおりさん、モテクリエイター兼実業家のゆうこすさん、フリーアナウンサーの林みなほさんが出演した。

 こだわりの美容テクニックとともにおすすめ製品を紹介しながら、視聴者の悩みや疑問への解決策を提案。同イベントでしか購入できない限定アイテムや注目アイテム、特別クーポンの情報などを案内した。

 限定アイテムに関しては、“アマゾン ビューティフェスティバル 記念コレクションボックス”を3000個限定で販売。人気の8ブランドのメイクアップ、スキンケア、ヘア・ボディーケアなどの14アイテム、通常1万7000円以上相当の内容を、税込3300円で販売。「各ブランドの協力があってこそ実現したコレクションボックス。大好評ですぐに完売した」と翠田事業部長は話す。

 一方、同イベントのキーワードである「自分らしいキレイを叶える」を多くの女性に届けるべく、社会貢献活動も実施。製品の売り上げの30%を、「女性と地球にスマイルを」という願いのもと活動する、一般社団法人バンクフォースマイルズの“コスメバンクプロジェクト”に寄付した。

 また、ライブショッピングで紹介した製品は、そのままAmazon.co.jpで購入可能。対象製品を合計税込3000円以上購入すると、購入金額の10%分のアマゾンポイントを還元するポイントバックキャンペーンも実施した。

美容カテゴリーで“ベストだと
納得感のある買い物体験”を提供したい

 「アマゾンのミッションである“地球上で最もお客さまを大切にする企業であること”を、ビューティ事業でも具現化していきたいと思っている。お客さまがビューティに求めるのは単に品ぞろえや価格、利便性だけでなく、自分にとってベストな商品であるという納得感があること。また、これまで知らなかった新しい製品との出合いが高い満足感につながると感じており、そのようなニーズを満たすべく取り組んでいきたい」と翠田事業部長は話す。

 「コスメの購入における手間や時間を可能な限り省くため、アマゾンでは製品に出合ってから購入に至るまでをシームレスにつなぎ、希望の配送タイミングで受け取っていただくことが可能だ。また、コスメは販路によって“百貨店コスメ”“ドラッグストアコスメ”などと分かれているのが一般的。しかしアマゾンでは販路が異なるコスメも、同じサイト上で比較検討できることも大きな特徴になっている」。

 「アマゾン ビューティフェスティバル」については、「非常に良い結果を出すことができた。約1カ月前からイベント開催の告知を開始し、イベントサイトに毎週予告コンテンツを追加していったことで、イベント開始前から多くのお客さまに訪れていただき、イベント終了までの全体を通して予想を上回るお客さまに参加いただくことができた」とコメント。

 今後については、「ビューティ事業においては、とにかくメーカーとの関係性が大事。今後も各メーカーとの信頼関係を築き、取り扱いブランドを増やしていくことで、業界を盛り上げていきたい」と、メーカーとの協業に意欲を示した。

世界観を大切にした
プレミアムブランドストアに注目

 アマゾンのビューティーストアは、「地球上で最も豊富な品揃え」を理念として、さまざまなニーズに応える幅広いビューティアイテムを提供する。スキンケア、メイクアップなどのコスメから、ヘアケア、ボディーケア、オーラルケアなどのデイリーユース製品までラインアップは幅広い。

 8月には、プレミアムブランドが持つストーリーや世界観とともに、製品のテクスチャーや使用方法などの詳細情報を提供するプレミアムブランドストアをローンチ。これまで、一般的に全ての製品が淡々と横並びに紹介されがちだったECに一石を投じ、プレミアムなショッピング体験を提供する。対象ブランドは順次拡充予定だ。

バーチャルメイクなど
AIを活用したサービスも充実

 アマゾンのビューティーストアには、AIとAR(拡張現実)を活用して、バーチャルにメイクアップアイテムを試せる機能“バーチャルメイク”を実装。「購入前に色を試したい」という要望の高いリップカテゴリーで導入が始まり、現在アマゾンのモバイルサイトとショッピングアプリ上で利用可能。気に入った製品は、そのままワンストップで購入することができる。「お店でテスターを試せなかった」「気になる色は全部試してみたい」という消費者におすすめで、コロナ禍でテスターが撤去された時からより注目度が高まった。

 また、アマゾンの幅広いセレクションの製品から、ユーザーの肌に合ったスキンケア製品を提案する機能も搭載。ユーザーは肌質や肌に関する悩み、好みなどに関する簡単な質問に回答し、自身のスキンケアプロフィールを作成する。すると、その肌の状態・悩み・好みと、登録されている製品の情報を照らし合わせ、関連性の高い製品をおすすめしてくれる。購入前に自分に合った製品かを確認できるサービスを充実させることで、「自分らしいキレイを叶える」ためのサポートをする。

PHOTOS:YOHEI KICHIRAKU