さて、その第一回は、時々みなさんに聞かれる「ファッションショーの何を見ているの?」という疑問にお答えしてみようと思います。ファッションショーって実はとっても短く、大体10分、長くても15分で終わってしまう刹那なイベント。カッコいい洋服と豪華な演出に目を奪われているとあっという間に終わってしまうのですが、記者としては、その間に最大限の情報を入手し、それを紙面やウェブづくりに生かさなければなりません。10分の間に、何を、どう見て、どうメモに書き留めるかが大事です。
[rel][item title="「トップマン デザイン」2016-17年秋冬ロンドン・メンズ・コレクション全ルックはこちら" href="https://www.wwdjapan.com/collection/look/topman-design/2016-17-fw-london-mens-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2016/01/TOPMAN-DESIGN-2016-17-FW-LONDON-MENS-COLLECTION-og.png" size="small" square=true font="large"][/rel] そのやり方は個人によって千差万別でしょうが、僕は毎シーズン、ショーをこんな風にメモして、それを蓄積しています。汚い字でスミマセン(笑)。注目してほしいのは、左にある○で囲まれた英単語です。上から順番にtheme、fab、color、shape、detail、accと書いてあります。これは、テーマ、素材、色、形、ディテール、そしてアクセサリーのこと。洋服を決定づける素材と色、フォームはもちろんですが、そこにディテールやアクセサリーという項目を加えることで、この1ページを見れば、1つのコレクションについてのさまざまな情報がわかるようにしています。たとえば、このルックがランウエイに現れた、としましょう。そうすると僕は、fabの項目にベルベット、colorの項目にサフランオレンジ、shapeの項目にGジャンとロング丈のシャツ、リラックスパンツ、そしてdetailの項目にフレアとかクラッシュなんてキーワードを書いていくわけです。何度か登場した、コレクションにおいて重要な要素は★印をつけたり、下線を引いて強調したりで目立たせていきます。themeは、感じた事を自由に書き留めるスペースです。このルックが目の前に現れたら、「おじいちゃんのワードローブ」とか「フェミニン」「思春期」なんてキーワードを書くでしょうか?この3週間は、こんな作業をおよそ200回、繰り返します。
そして、各都市のファッションショーが一段落すると、今度はこのノートを項目別に横に見ていくんです。すると、たとえば「fabの項目で『ベルベット』という言葉を何度も書いているなぁ。もしかして、トレンドなのかな?」と思えたり、「色はサフランとかマリーゴールドみたいなオレンジかな?」と気付けたり。トレンドを導くときに助かるのです。ほら、便利でしょう(笑)?
というわけで、このノートは、この3週間はもちろん、次の半年の間、僕にとって欠かせないパートナーなんです。ということで今日も、このノートを抱えて、コレクション取材に行ってきます!!