ファッション

「マーク ジェイコブス」の新戦略 統合後の新たなストアコンセプトも明らかに

 「マーク BY マーク ジェイコブス(以下、マーク BY)」が「マーク ジェイコブス」に統合された初のショーは、16年春夏シーズンのニューヨーク・ファッション・ウイークの中で、ハイライトの一つだったことは言うまでもない。1927年に建てられた歴史のあるジーグフェルド・シアターで開催したショーは、さながら映画のプレミア上映会であり、エンターテインメント性溢れる演出は、観客の期待を超えるものだった。コレクションは、アメリカ国旗の青、赤、白をキーカラーに、古き良き時代の女優をほうふつとさせるビジューやスパンコール、レースを贅沢に使用したドレスをメーンにしながらも、スエットやデニムスカート、Gジャン、スニーカーなどのアメリカン・カジュアルをミックスした絶妙なスタイリングで、まさに「マーク ジェイコブス」と「マーク BY」のそれぞれの個性を融合したようなショーだった。

 14年10月に就任したセバスチャン・スール最高経営責任者(CEO)は、ショーの翌日にソーホーにある本社で取材に応じ、「まさにそれが我々の戦略だ」と自信をのぞかせた。「マーク BY」は01年に手の届きやすいラインとしてスタートし、14-15年秋冬シーズンからは、ケイティ・ヒリヤーをクリエイティブ・ディレクターに、ルエラ・バートリーをデザイン・ディレクターに迎え、マークをトップとする新体制として再発進していたところだった。

 「『マーク ジェイコブス』をさらに推し進めるためには、過去のスタイルにはとらわれない。このタイミングで統合したのは、一つのブランドとしてより大きなメッセージを伝えるべきだと思ったからだ。これまでは単に二つのブランドネームがあるというだけでなく、それぞれのショーやスタイル、広告キャンペーン、ストアコンセプトがあり、消費者にとっては、ある意味混乱する部分もあった。われわれは、ファッションデザイナーブランドであり、強いクリエイティビティーを発揮するデザインハウスであるべき。そしてリアルなファッションやライフスタイルであるべき。『マーク BY』をやめたが、コンテンポラリーの価格帯をやめることはない。それをショーで見せたかった。あれがまさに唯一無二の『マーク』だったし、それを示したかった」と話す。

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