ファッション

「ファセッタズム」2017年春夏パリ・メンズ・コレクション

REPORT

フェイクや異なる柄のレイヤード、加速するハイパーミックス

 パリ・メンズ・コレクション初参戦に加え、日本人で初めてLVMH ヤング ファッション デザイナーズ プライズのファイナリストに選考されるなど、存在感が高まる「ファセッタズム」。今季もテーマはブランドの骨子である「東京」だ。

 ファーストルックは、袖をカットオフしたノースリーブのチェスター。左右の身頃で異なるスーツ地をハイブリッドしたテーラリングが特徴だ。足元は「ディアドラ」のサッカーシューズでコントラストを利かせる。

 中盤以降は、トレンチコートにトラックパンツなど異なるテイストの組み合わせや柄のレイヤードといった「ファセッタズム」らしい、さまざまなバリエーションのハイパーミックスが加速。襟にチルデンニットのネックをあしらったシャツ、スエットとメッシュをパズルのように組み合わせたナンバリングトップスなど、解体と再構築を繰り返したウエアも多い。

 ウィメンズはチュールのスカートの上からビンテージライクなレザーライダースを巻いたようなフェイクレイヤードのボトムスに、チェッカーフラッグ柄のビッグシルエットのトップスを合わせ、独特なボリューム感に。

 ハイビスカスをモチーフにしたシャツやジャケット、コートなどに迷彩柄やチェックのシャツを自由奔放にレイヤードするなど、ハイパーミックスは終始とどまるところを知らない。とはいえ、メンズレイヤードは基本シンプル。難解なレイヤード主義で海外メディアやバイヤーにスタイリング至上主義ブランドと誤解されないよう、単品力を高めた結果なのかもしれない。

 また、ランウエイのモデルとして、15年春夏の東京コレクションに引き続き、注目の若手ラッパー「KOHH(コー)」が登場。ストリートをけん引するアーティストの登場で、東京をルーツに追い求めてきたテーマをより印象づけた。

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