ファッション

透明性ランキング、日本企業の評価は?

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 一般社団法人ユニステップスは、英国のNPO団体ファッションレボリューション(以下、FR)が毎年発行する「ファッション・トランスペアレンシー・インデックス(Fashion Transparency Index)」2021年版の日本語訳を発表した。同調査は、年間売上高4億ドル(約461億円)以上のハイストリート、ラグジュアリー、スポーツ、アクセサリーなどの世界の主要ブランドを対象に行われる。21年は、250社が調査の対象となり、うち日本のアパレル・フットウエア企業はアシックス、ファーストリテイリング、ミズノ、良品計画、ユナイテッドアローズだった。なお、企業側から調査対象へエントリーはできない。

 同インデックスは、「ポリシーと公約」「ガバナンス」「トレーサビリティー」「把握・開示・改善」「重点課題」の5つのセクションで評価を行う。セクションごとの配点ウエートは毎年異なり、今年は特に各社の取り組みの結果が重視されたため、「トレーサビリティー」と調査年度ごとに注力テーマを掘り下げる「重点課題」の配点が高かった。「重点課題」項目では、昨年に続く人種やジェンダー平等、生活賃金の保証、二酸化炭素排出量の削減などへの取り組みに加えて、新たに新型コロナウイルスまん延時のサプライヤーへの対応などが評価された。

 全250社の平均スコアは23%だった。20年度にトップだった「H&M」はスコアを落とし、イタリアの「オヴィエッセ(OVS)」が前年から44ポイント増と最もスコアを伸ばして78%でトップだった。一方で「マックスマーラ(MAX MARA)」や「トリー バーチ(TORY BURCH)」などの20の主要ブランドは0%の評価だった。FRは全体の傾向として、「多くのブランドが人権や環境問題に関するポリシーやコミットメントを公表しているが、その取り組みの結果や影響・成果についての情報開示が著しく少ない」と報告しており、より包括的な情報開示を求めている。

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