ユナイテッドアローズ、無線電子タグ導入で棚卸時間を8割削減

企業動向

2018/2/5 (MON) 13:00

 ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は、段階的に導入中のRFID(無線電子タグ)による効果が出始めている。先行するブランドでは、すでに店頭での棚卸や返品の出荷、繁忙期のレジなどの時間を大幅に短縮。販売員の付帯業務が軽減され、接客にあたる時間が増えたことが、既存店の売上高を底上げする好循環を生んだ。2021年3月期までにグループ全社への導入を完了させ、商品企画や供給体制の強化にもつなげる。

 14年から導入している「グリーンレーベルリラクシング(GREEN LABEL RELAXING以下、GLR)」では、年4回行っている棚卸に導入前は1店舗当たり平均86.5人時を要していた。「人時」とは1人の人間が1時間働く分の仕事量のこと。86.5人時であれば、1人が86.5時間かかる仕事量を意味する。RFID導入後の店舗では平均13.5人時に軽減された。一気に約84%の改善である。

 RFIDは専用の読み取り機を用いて、複数の商品の色・サイズ・価格などの情報を一括で読み取ることができる。従来は商品一つ一つに付いたバーコードに読み取り機をかざす必要があったが、RFIDはその場にある商品の情報をまとめて読み取れる。店頭の販売員の負担になっていた業務を効率化できるため、世界の有力アパレルで採用が相次いでいる。

 棚卸だけでなく、同社の導入ブランドでは、店頭から物流センターに返品する際のスキャン時間が30~50%短くなった。客が殺到するセール時もまとめてスキャンできるためレジの待ち時間は半減した。業務効率化によって「GLR」の販売員の月平均の残業時間は、他の主要ブランドに比べて8掛けに抑制されている。

 これらの改善は、店舗業務の見直しや品番数の削減なども貢献しているため、RFIDが全ての理由ではないが、大きな役割を果たしていることは確かだ。同社では18年秋冬に「ドゥロワー(DRAWER)」「ジュエルチェンジズ(JEWEL CHANGES)」など、19年春夏に「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース(BEAUTY & YOUTH)」、20年春夏にアウトレット業態に段階的に導入を広げる。

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