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ルブタン流“大好きなインド”の表現、超希少な靴が限定販売中

 「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」は、インドのクチュールデザイナー、サビヤサチ(Sabyasachi)のアーカイブの生地やリボンを用いたカプセルコレクションを11月9日に発売しました。希少な手織りのサリーの生地に、「ルブタン」らしいスタッズのディテールを加えた特別なコレクションで、日本では青山の旗艦店のみで販売しています。

 パリコレ期間中にこのコラボレーションについてクリスチャン・ルブタンに話を伺いました。「生地に触発された。眠っていた生地に第二の命を与えたような感覚さ。そもそもインドの手仕事は世界一。インドの職人たちのクラフツマンシップの華麗さは、とどまるところを知らない。インド以外の世界に住む人々にも、私と同じようにその技を愛してほしい。素晴らしく美しいものには埃やゴキブリが喜ぶようなところにしまい込むのではなく、生きる道を与えるべきだと思うから。伝統的なインドの美しさやディテールを取り入れながら私の大好きなインドらしさからイメージを広げた」と話します。

 一方、サビヤサチは、「マハラジャの時代からインドはラグジュアリーの中心地だった。クリスチャン・ルブタンとのコラボレーションは、インドのクチュールの伝統を見直し、彼の幅広い視野とわれわれの手仕事を結びつけ、さまざまな文化を融合させるビスポークの喜びを生み出すものだった」とコメントを発表しました。

 そもそも2人の関係は、インド・ムンバイのサビヤサチのブティックでの出会いから始まりました。クリエイティビティー、インド文化や卓越したクラフツマンシップへの崇敬、そして食に対する愛が一致して意気投合したといます。食に対する愛……わかります。一緒にお酒を飲みながらおいしいものをいただくとぐっと距離が縮まりますよね。

 そして、初めてのコラボレーションは2015年6月。ルブタンが、サビヤサチのクチュールショーのためにシューズをデザインし、16年10月には、シューズに加えハンドバッグもデザインしました。

 その後、サビヤサチは故郷のコルカタにルブタンを招待し、ルブタンは、サビヤサチの個人的なサリーとリボンのアーカイブを目にします。「すっかり彼の刺しゅうに魅せられてしまったよ。彼は端切れを残していて、それがアーカイブのようになっているんだ。それを使って何か作れないかな?ってひらめいたんだ」。とはいえサビヤサチは「でも、この素材と同じものは二度と作れない。サリーの生地やリボンは希少で、ほんの少しのシューズにしかならないだろう」と答えます。「たった2足しか作れなかったとしても、こんなにも美しいものをくすぶらせておくよりはずっといいよ」とルブタン。こうして、その美しさを世界に向けて発信することを決めたそうです。

 今回のコレクションで披露したのは、繊細なレザーストラップを備えたサイハイブーツなどほんの数種類。特に トール&ディープ(Tall & Deep)”と名付けたサイハイブーツは、世界で数足しか製作しないオーダーメードシューズ。メンズは、ルブタンが自らのコレクションの中からアイコニックなデザインをセレクト。“ダンデライオン(Dandelion)”のつま先には、インドの伝統的なウェディングシューズが想起される刺しゅうが施され、“ルイ ジュニア(Louis Junior)”にはパッチワークをあしらいました。インドの手仕事が存分に楽しめるルブタンらしいシューズは、もはや工芸品と呼べる特別なものに仕上がりました。

 このコラボレーションの話に加えて、ルブタンに「現代のフェミニニティー」についても伺いました。また別のコラムで紹介します。