PHOTO BY DANILO SCARPATI
マッシモ・ジョルジェッティ新クリエイティブ・ディレクターが発表した、「エミリオ・プッチ」の新たな方向性を示すビジュアル
「ロベルト カヴァリ」の新クリエイティブ・ディレクターに、ピーター・デュンダス前「エミリオ・プッチ」クリエイティブ・ディレクターが就任した。彼の「エミリオ・プッチ」でのポストには4月、「エムエスジーエム」のデザイナー、マッシモ・ジョルジェッティが就いている。なお、ジョルジェッティは引き続き自身のブランド「エムエスジーエム」のトップとして「エミリオ・プッチ」が拠点を構えるフィレンツェと「エムエスジーエム」が本社を持つミラノを行き来する。新クリエイティブ・ディレクターによって生まれ変わった「エミリオ・プッチ」と「ロベルト カヴァリ」は、9月のミラノ・ファッション・ウイークで初のコレクションを披露する。
マッシモ・ジョルジェッティ「エミリオ・プッチ」新クリエイティブ・ディレクター
「エミリオ・プッチ」が新たなクリエイティブ・ディレクターにジョルジェッティ(38)を抜擢したのは、「エミリオ・プッチ」をより若い顧客層に訴求する、モダンなブランドへと刷新するためだ。昨年9 月、「エムエスジーエム」のショーにLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの幹部たちが訪れた頃からジョルジェッティの抜擢は噂されていた。コンテンポラリー・ウエアのデザインに徹してきたジョルジェッティが、ラグジュアリー・ブランドを手掛けるのは今回が初めてだが、ピエール=イヴ・ルセルLVMHファッション グループ会長兼最高経営責任者(CEO)は、「自身のブランドを持つ彼だからこそ、何をすべきか一番分かっているはずだ」と話す。ジョルジェッティ本人はまだコメントを発表していないが、彼が描く“未来のエミリオ・プッチ”のイメージを示す1枚のビジュアルを公開した。ここにあえてメンズモデルを登場させ、今後メンズラインを発表する可能性も示唆している。
LVMHは2002年にエミリオ・プッチを買収しており、以後、クリエイティブ・ディレクターの座はクリスチャン・ラクロワやマシュー・ウィリアムソンら数々のデザイナーの手に渡った。現在「エミリオ・プッチ」は世界に約50店舗の他、百貨店のショップ・イン・ショップを持つ。同社はセカンドラインを持っておらず、ライセンス契約も、マルコリンとアイウエアで提携しているだけだ。
ピーター・デュンダス「ロベルト カヴァリ」新クリエイティブ・ディレクター
今年47歳になるデュンダス新「ロベルト カヴァリ」クリエイティブ・ディレクターは、同社が有する全てのブランドのプレタポルテやアクセサリー、ライセンス商品を手掛けるとともに、マーケティングや広報部門にも関わる。創業時からデザインを手掛けてきたロベルト・カヴァリ(74)と妻のエヴァはクリエイティブ職から離れる。
02~05年に同ブランドに在籍していたデュンダスは、「僕の古巣でもある『ロベルト カヴァリ』の未来を託されたことをとても光栄に思うし、個性的なブランドのさらなる成長の可能性を信じている。早く始めたくて仕方ないよ」とコメントした。クリエイティブ・ディレクターの指名について、創業デザイナーのロベルト・カヴァリは、「伝統と革新、グラマラスな魅力を持つ世界的なブランドとしての地位を確立している『ロベルト カヴァリ』の、さらなる発展のために彼を選んだ」と話す。
デュンダスは、「ジャンポール・ゴルチエ」や「クリスチャン ラクロワ」「エマニュエル ウンガロ」「ドルチェ&ガッバーナ」などで経験を積んでいる。彼のクリエイションはラグジュアリーなデザインに巧みなプリントやボヘミアン、ロックなどの要素を織り込むことで知られており、カヴァリ夫妻が築いた「ロベルト カヴァリ」のアイデンティティーとも親和性が高いと考えられる。
「ジャスト カヴァリ」などのセカンドラインを含め、世界の190店舗と卸先で商品を販売する同社の、イタリアの投資会社クレシドラへの売却手続きが完了した。同社の新社長にはLVMHウォッチ・ジュエリーのプレジデントも務めたことのある、フランチェスコ・トラーパニ=クレシドラ バイス・チェアマンが就任する。