しかし、記事と広告を明確に区別してきたアメリカの雑誌業界では、エディターが広告を手掛けることはタブーとされており、ネイティブ広告のぜひについて、論争を呼んでいる。最近では、「マリ・クレール(Marie Claire)」が4月号で、発行部数の87%にあたる定期購読者用の87万7000部に「スチュアート ワイツマン(STUART WEITZMAN)」をスポンサーにつけたカバー・オン・カバーを実施。表紙周りにネイティブ広告を採用したとして、物議を醸している。「事前にアメリカン・ソサエティ・オブ・マガジン・エディターズ(以下、ASME)のガイドラインを読んだ結果、これは規定に反しないと判断した」とアン・フレンワイダー「マリ・クレール」チーフ・エディター。カバー・オン・カバーには、「プレゼンティド・バイ・スチュワートワイツマン」と記し、書店やキオスクではカバー・オン・カバーをかけずに販売した。
ナショナル・マガジン・アワードを主催するASMEは、「表紙に広告を印刷してはいけない」など、1982年からエディトリアルと広告を明確に区別することについて規約化してきた。ネイティブ広告に対するガイドラインについては13年に策定しており、ネイティブ広告においても「スポンサード・コンテンツ」と明記することや、編集記事とはフォントなどのグラフィックを変えることなどの指針を示している。ASMEは勢いを増すネイティブ広告について、さらなるガイドラインの改定を検討しているが、シド・ホルトASME CEOは、「エディターが広告を手掛けたり、クリエイションに携わることは避けるべきだ。今までエディターは読者に役立つ情報を与えてきた。マガジンメディアが今まで築き上げてきた読者の信用を失いかねない」と話す。
とはいえ、ネイティブ広告は、ブランドにとって魅力的な広告手段である。スーザン・ダフィー=スチュアート ワイツマン チーフ・マーケティング・オフィサーは、「ネイティブ広告のカバーはブランド間でも話題になっている。雑誌の中よりも目立つ他、読者に直接的にメッセージを伝えることができる魅力的な方法」と話す。