ファッション

特異性は生まれ持った力 モデルTAIRAが語る「多様性という言葉が必要ない社会へ」

 ルミネと「WWDJAPAN」が「MOVE ON」プロジェクトの一環として3月2日に行ったイベント「Next Generations Forum 2022」には、 “ファッション&ビューティ業界の次代を担う存在”として、「WWDJAPAN」が2月14日号でネクストリーダーに選出していたモデルのTAIRAも登壇した。2021年春夏ウィメンズの「プラダ(PRADA)」で、鮮烈なデビュー果たしたTAIRA。ここでは、当日TAIRAがビデオメッセージで語った内容のダイジェストを紹介する。セッションの全容は、このページから登録すれば4月24日まで無料で視聴ができる。

WWD:かつてはジェンダー・ノンバイナリー(性自認が男女どちらにも当てはまらないこと)という1つの個性を、コンプレックスに思うことがあったか。

TAIRA:非常にセンシティブな子どもだったため、周りの友達と自分を比べて「なんで自分はこうじゃないんだろう」といったコンプレックスがあった。その中でモデルにスカウトされたことがきっかけとなり、自分の少し変わっている部分を力に変えることができるようになったし、今では生まれ持った力だと信じることができるようになっている。ファッション業界で特にモデルは、皆さまざまなコンプレックスを抱えている。「気にすることはない」と軽くあしらうのではなく、逆に寄り添って発言をするようにするなど、自分も気をつけている。コンプレックスは皆持っているもの。そこにフォーカスするのではなく、何が自分にとって武器なのか、何が強いのか、そちらに目を向けることのほうが大切だと感じている

WWD:今後、社会はどのように変わると思うか。

TAIRA:今は多様性という言葉がすごく盛んに使われることが多く、自分の強みとしても多様性でランウエイショーなどにキャスティングしていただくことも多いが、ゆくゆくは多様性という概念自体がない社会になってほしい。

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