ロレアル(L’OREAL)傘下のスキンケアブランド「タカミ(TAKAMI)」は今夏、英国市場に進出する。これに先立ち、英国を中心とした美容系のトップインフルエンサー約20人を東京に招き、ブランドのルーツや研究開発、日本文化を紹介する「TAKAMI TOKYO CLINIC TOUR」を開催した。同ブランドのデイビッド・ルブラン(David Leblanc)=グローバル・プレジデントは、英国を皮切りに欧米市場でブランド展開を本格化する方針を示すとともに、日本発スキンケアブランドの強みや市場戦略について語った。
イベント会場には、「ザ・ソフト・ピール・ストーリー」と題した大型展示を設置。1999年のタカミクリニック開院から、2005年の“タカミスキンピール”発売、22年に掲げた「角質美容」、23年のスタンフォード大学との共同研究、24年の日本市場での展開拡大、26年の英国進出までを年表形式で紹介した。ブランドの歩みだけでなく、研究や臨床を重ねてきた背景を示し、海外インフルエンサーにブランドの成り立ちを伝えた。
ツアーでは、タカミクリニックでの施術体験や研究施設の見学に加え、抹茶体験や日本文化に触れるプログラムも実施。ブランドの世界観とともに、日本ならではのスキンケア習慣やライフスタイルを紹介した。
英国を皮切りに欧米市場を開拓
英国では、高級ビューティ専門店「スペースNK(SPACE NK)」で販売を開始する予定だ。ルブラン=グローバル・プレジデントによると昨年、“タカミスキンピール”発売20周年のタイミングで来日した英国の皮膚科医兼インフルエンサーがブランドに関心を示したことをきっかけに、スペースNKの関係者も来日。タカミクリニックやブランドの理念を体験したことが、英国進出につながったという。
ルブラン=グローバル・プレジデントは、「日本のスキンケアは品質や安全性、信頼性の面で高い評価を得ている。世界では日本人のような、滑らかで透明感のある肌への関心も高まっている」と説明。「英国はブランドとの親和性を感じた取引先からの強い要望があり、欧米における最初の展開市場となった」と語った。
「マインドフルネス」が欧米市場との接点に
ルブラン=グローバル・プレジデントは、近年のKビューティ人気がアジア発スキンケアへの関心を高め、日本ブランドにも追い風になっているとの認識を示した。その一方で、日本のスキンケアについては「品質や科学、肌への優しさ、長期的な視点に強みがある」と説明した。
その上で、繰り返し挙げたキーワードが「マインドフルネス」だ。「欧米では、即効性を求めるケアから、肌を整えながら長く付き合うルーティンへと関心が移っている。すぐに効くケアだけではなく、肌を育てる習慣を求める消費者が増えている」と話し、日本で培われてきたスキンケア哲学との親和性が高まっているとの見方を示した。また、「東京という街そのものが持つ落ち着いた空気感や、日本の生活文化もブランド価値の一部」と述べ、今回のツアーに日本文化を体験するプログラムを組み込んだ理由を説明した。
「角質美容」を欧米へ
英国ではブランドを代表する角質美容水“タカミスキンピール”を洗顔後に使うプレ美容液として提案する。欧米ではブースターというカテゴリーはまだ一般的ではないものの、肌を整えることでその後に使う美容液をサポートするという「角質美容」の考え方を訴求していく。
ルブラン・グローバル・プレジデントは、「軽やかな液状テクスチャーやシンプルな処方、日本ならではの品質への信頼が『タカミ』の特徴」と説明。「英国は最初の市場であり、今後も海外展開を進めていく」と述べ、欧米市場でブランド認知の拡大を図る考えを示した。