マッシュスタイルラボ(以下、マッシュ)とサンリオは3月6日、サンリオキャラクターの公式ショップ「サンリオハウス」の1号店をルミネ新宿 ルミネ2の2階にオープンした。世間の熱の高まりとともにファッション業界もキャラクターIPビジネスに力を注ぐ中、マッシュとサンリオのタッグによるプロジェクトは台風の目となりそうだ。オープニングイベントで、マッシュの近藤広幸社長とサンリオの辻朋邦社長に構想を聞いた。
「サンリオハウス」はサンリオ監修の下、マッシュが店舗運営と商品企画を担う。新宿ルミネ2店は、ベーカリーカフェを模した遊び心あふれる空間。入り口から全貌が窺えず、中に迷い込んでいくような動線設計に、サンリオの世界への没入感を覚える。オープンからしばらく、入店は事前予約制とする。
MD構成はファッション&ビューティが約半分
店内には、“ハローキティ”や“ポムポムプリン”、“クロミ”、“ハンギョドン”といった人気キャラクターをモチーフにした雑貨やホームグッズから、マッシュが得意とするアパレルやビューティアイテムまでが並ぶ。新宿店における売上高構成比は、ファッションとビューティがそれぞれ20〜30%、残りを雑貨と想定する。
オープンの目玉は、マッシュの「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」とのコラボ商品。現時点で店舗に並ぶ商品は全SKU計画の6割程度であり、今後は口紅などビューティアイテムを6月末から7月にかけて拡充、ファッションや雑貨の新製品も順次投入していく。サンリオの辻社長は、「サンリオには450を超えるキャラクターがおり、老若男女に愛していただいている。ただ、ファッショナブルなセンスという面ではまだ価値提供でき切れていなかった。これまでサンリオキャラクターに接点がなかった高感度な方々にも、新たなファンになっていただきたい」と、新客層開拓を期待する。
またマッシュの近藤社長いわく、「店舗づくりも重要な表現の一つ。昨今の建築費の高騰に逆行してこだわり抜いた」。内装は懐かしさを感じる壁面タイルや什器に、高級感漂う大理石を組み合わせた。韓国のアーティストが手がけた“ぬいぐるみシャンデリア”など、フォトジェニックなアートも散りばめている。
“Kawaii”クリエイティブを世界へ
今後の出店戦略については、「むやみに多店舗展開する予定はなく、1〜2年かけて4店舗ぐらいを出していくイメージ」とする。すでにルクア大阪のファッションフロアへの出店が決定しており、名古屋など大都市圏への出店を想定する。
キャラクターIPビジネスが世界的に活況の中、サンリオはファンを国外にも多く抱える。同社の既存業態である「サンリオショップ」全国約150店舗は、インバウンド比率が押し並べて30%超。「サンリオハウス」も十分なインバウンド獲得が狙えそうだが、両者は「それは本懐ではない」と語る。IPというビジネスチャンスの先に見据えるのは、「ジャパン・クリエイティブ」の世界発信だ。「日本は今や、世界中から人が集まる“Kawaii”の最大の激戦国。まずはじっくりと、『サンリオハウス』のクリエイティブを日本で根付かせる。いつかはフラッグシップを日本以外に作り、唯一無二の“Kawaii”を世界中に発信していきたい」(近藤社長)と意気込む。