ファッション

宝島社がアパレル事業に本格参入 「スマート」「スプリング」など発の4ブランドを「ゾゾタウン」で販売

数多くのファッション雑誌を発行する宝島社が、アパレル事業に本格参入した。雑誌発の2ブランドと社内公募から生まれた2ブランドの計4ブランドを立ち上げ、3月4日からファッションEC「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」内の公式ショップ「宝島社ストア」で販売を開始。出版社が雑誌の世界観をそのまま体現した自社アパレルブランドを展開するのは、同社にとって初めての取り組みとなる。

今回立ち上げたのは、「スマート(smart)」がプロデュースするメンズ・ユニセックスブランド「ダウンス(DAWNCE)」と、「スプリング(SPRiNG)」編集部によるウィメンズブランド「オビスアンド(OBIS&)」のほか、社内公募から誕生した「タイニーエデン(TINY EDEN)」と「カラーミー(COLORME)」の計4ブランド。各誌が長年培ってきたトレンド分析力やスタイリング提案力を商品開発に反映し、価格、品質、トレンド性を兼ね備えたアイテムを展開する。

「スマート」発のユニセックスブランド「ダウンス」

「ダウンス」はメンズファッション誌「スマート」がプロデュースするシティーウエアブランド。ブランド名は「夜明け」や「新しい始まり」を意味する「DAWN」と、都会でアクティブに生きる若者像を重ねた造語だ。着心地の良い素材や動きやすさ、写真や動画で映えるトレンド感のあるデザインなどにこだわった。「男女ともに着られるユニセックスなラインナップを目指した」と語るのは同誌の鈴木香奈子編集長。

30代女性のリアルを反映した「オビスアンド」

「オビスアンド」は「スプリング」編集部がプロデュースするファッション・ライフスタイルブランド。東京で生活する30代女性をイメージし、「シンプルだが洒落ている」「トレンドに流されすぎないが今っぽい」スタイルを提案する。仕事にも対応できるベーシックアイテムを軸に、レイヤード風や2WAY仕様など着こなしの幅を広げるデザインを取り入れた。「スプリング」の丸山摩紗編集長は「忙しい朝にサッと切るだけで様になるよう、ディテールにこだわりました。酷暑を意識したUV対策アイテムにも今後注目していただきたいです」と語った。

大人の“甘さ”を提案する「タイニーエデン」

社内公募から生まれた「タイニーエデン」は、大人の女性に向けたロマンティックなファッション・ライフスタイルブランド。甘さとモード感を融合したデザインと、装飾や素材のギミックを取り入れつつ、手に取りやすい価格帯が特徴だ。「年齢を問わず“可愛い”を楽しみたい女性」に向けたワードローブを提案する。「スウィート(sweet)」の山口真澄編集長は「一生甘党宣言を掲げて生きている女性へ向けたファッションブランドが出来ました」とコメントした。

160cm以下の女性に向けた「カラーミー」

同じく社内公募ブランドの「カラーミー」は、身長160cm以下の女性に向けたカジュアルブランド。丈感やシルエットを調整し、「低身長でも華奢とは限らない」というリアルな体形に合わせたサイズ設計を採用した。着回しのやすさを重視したベーシックアイテムを中心に、コーディネートの幅を広げるアイテムを展開する。「ミニ(mini)」の見澤夢美編集長は「(ブランドに関わった人たちが)たまたま全員160cm以下だったこと、そのなかでもいろんな体形、年代がいたことなどがブランドコンセプトに繋がりました」と説明した。

ブランド立ち上げに繋がったノウハウの蓄積

宝島社は、これまでにも出版物発のブランド開発に取り組んできた。北欧デザインのライフスタイルブランド「キッピス(KIPPIS)」は2012年に出版物として展開を開始し、15年に独立ブランドとしてライセンス事業をスタート。「レスポートサック(LESPORTSAC)」や、ハンカチの川辺などにデザイン提供を行うなど、出版社発ブランドとして実績を築いてきた。また、書籍や付録企画から生まれた疲労回復ウエア「リカバリープロラボ(RECOVERYPRO LAB.)」は、全国書店やECで累計50万着を販売するヒット商品となっている。

こうした取り組みはいずれも社内からの提案をきっかけに事業化されたもので、今回のアパレルブランドも「新たな事業に挑戦したい」という社内の声を受けて実現した。同社第2メディアビジネス局の柚木昌久局長は「出版社がアパレルに参入すると聞くと驚かれるかもしれないが、これまでも各社と服づくりを行ってきたことから自然な流れだった。30年以上ファッション誌を制作してきた編集力と、雑誌やウェブを活用した発信力をアパレル事業でも発揮していく」と語る。

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