桑田悟史デザイナーの「セッチュウ(SETCHU)」は、9月12〜14日に開催する香水の国際展示会ピッティ・イマージネ・フレグランツェ(PITTI IMMAGINE FRAGRANZE以下、ピッティ)の特別ゲストとして、初の香水コレクションを発表する。仏香料会社マン(MANE)のジュリー・マッセ(Julie Masse)調香師との協業により、同ブランドの哲学である東洋と西洋の融合を香りで表現する。
桑田デザイナーは今回の新たな挑戦について、「時間に追われず、自分自身を丁寧にケアするバスタイムのような、親密で純粋、清らかな幼少期を思い出すような香りを目指した。東洋と西洋、それぞれの入浴文化から着想し、日曜日の朝のようなゆったりとした時間や、親の愛情に包まれるような感覚を再現したかった」と語った。
香りには、曜日や1日の中の時間帯、日本の伝統的な文化の要素を掛け合わせた名称を付けた。例えば、緑茶と玄米をブレンドした香りは“Monday 9 AM Genmaicha”、冬の料理や入浴に用いる柚子をモチーフにした香りには“Wednesday 5 PM Yuzu”、桑田デザイナーにとって家の象徴でありランウエイの演出でも度々登場する畳をを表現した香りは“Friday 2 AM Tatami”と名付けた。パッケージは日本の茶箱に想を得たキューブ型で、ミニマルな美しさが際立つデザインに仕上げた。
ピッティのスペシャルイベント・コーディネーターであるフランチェスカ・タッコーニ(Francesca Tacconi)は、「『セッチュウ』という言葉には、日本と西洋、異なる文化の間の“折衷”という意味が込められている。それはまさに彼がファッション、そして今回のフレグランスで表現している世界観そのものだ」とコメントしている。