ファッション

「フリークス ストア」のデイトナが仕掛ける新業態「パブリュクス」とは?

 「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」などを手掛けるデイトナ・インターナショナルは3月9日、セレクトショップの新業態「パブリュクス(PUBLUX)」を、東京・南青山の骨董通りにオープンする。新プロジェクトを動かす中核メンバーは、「アメリカンラグ シー(AMERICAN RAG CIE)」出身の5人。デイトナ・インターナショナルという新天地で、“他にはない面白いショップ”を作る。

経験豊富なディレクターによる
“アパレルの社交場”

 「パブリュクス」とはPUBLICとLUXURYを掛け合わせた造語だ。イメージしたのは、ロンドンのBIBA、ニューヨークのスタジオ54など1970年代に一世を風靡したセレブたちの社交場だ。平ゆかりディレクターは「フリークスストアが西海岸だとすると、パブリュクスは東海岸。東京、ニューヨーク、ロンドンの3大都市を拠点とする、面白い音楽やカルチャーが発信できる店にしたい。社交場的なアパレルという切り口は、個人的にずっと温めていたコンセプトでもある。年齢も性別も超えてファッション好きが集まる、他にない吸引力を持つ場に育てたい」と語る。

「パブリュクス」の世界観を
動画で表現

 ウィメンズ業態がメインだが、メンズ6ブランドからもウィメンズを意識したサイズを仕入れる。廃棄物を活用する香港発のエシカルブランド「サイクル(PCYCL)」やゴーシャ・ラブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)のミューズがデザインする「アントン リシン(ANTON LISIN)」、テニスウエア×ナポリのテーラリング技法を持ち味とする「カサブランカ(CASABLANCA)」などだ。ウィメンズは「エムエスジーエム(MSGM)」「イーチアザー(EACH×OTHER)」といった人気ブランドに並んで、「サイラス(SILAS)」の創業者ら女性2人が手掛ける「アリーズ(ARIES)」、アートに造詣の深いギャラリーのようなショップで知られる「マリアム ナッシアー ザデー(MARYAM NASSIR ZADEH)」など、アップカミングなブランドも織り交ぜる。「店の名前も決まっていない段階での買い付けだった」とは思えないユニークな商材がそろうが、今シーズンに間に合わなかったブランドもあり、次の秋冬にはさらに強力なラインアップが完成する予定だ。

本当の服好きスタッフが
客一人一人に合わせて提案

 オリジナル商材は、コート(4万2000円〜)、ブラウス(2万円前後)、パンツ(2万円前後)、Tシャツ(約5000円)など30品番程度を用意。「パブリュクスでは、レオパード柄がベーシック扱い。ビンテージやミリタリーも加える。それは私たちが得意とする部分であり、ここでも普遍的に置いていきたい」という。客単価は4〜5万円程度を想定。さまざまなファッションを経験し、自分の定番を持っている大人たちも再び“はしゃげる洋服”に出合えるように、接客スタッフも本当の服好きをそろえ、店内にはボディーを置かない。会話が弾んだら、外のデッキへ。ドリンクのサービスを楽しみながら、自由にくつろげる空間が広がる。

 サロンのような場でニッチなテイストとカルチャーのエッセンスを共有する。ありそうでなかった新しいブリッジを生み出す「パブリュクス」に話題が集まりそうだ。

NYのパブリック・ホテルを
イメージした
「パブリュクス アオヤマ」

 「パブリュクス アオヤマ」は、ブティックホテルの仕掛け人として名を馳せるイアン・シュレーガー(Ian Schrager)がデザインしたニューヨークにあるパブリック・ホテルがインスピレーション源になっている。ナイトクラブを思わせるネオン管のトンネルをくぐって、入店すると「パブリュクス」の世界が広がる。

INFORMATION
パブリュクス アオヤマ

営業時間:11:00~20:00
住所:東京都港区南青山5-4-27
電話番号:03-6427-4335

問い合わせ先
デイトナ・インターナショナル
03-6388-0753