ファッション

ラブリが“朝”に込めた思いを語る ワコールの展覧会で作品発表

 ワコールは、5人の女性アーティストによる展覧会「one fine day〜素敵な下着からはじまる私の一日〜」を南青山・スパイラルガーデンで12日まで開催している。同展では、“花をえらぶように下着をえらぶ。”をコンセプトに、下着を選ぶ時のときめきや、身に着けた時の喜びを表現した多彩な作品が並ぶ。ワコールは、アートを通じて下着の持つ新たな価値を感じてほしい、と今回の展覧会を主催した。

 参加アーティストは、モデルでアーティストのラブリ、押し花アートで話題を集めるアーティストの多田明日香、TVドラマのビジュアルなども手掛けるイラストレーターのmaegamimami、百貨店のディスプレーなども手掛けるフラワーアーティスト、エデンワークス(edenworks)の篠崎恵美、デコラティブなお菓子で知られるロンドン在住のスイーツアーティストのクニカ(KUNIKA)だ。

 6日に開催された内覧会には、“朝”をテーマにした写真とポエムを手掛けたラブリが登場した。「朝は私にとって大切な時間。目覚まし時計より早く起きて、ゆっくりフルーツを食べたり、スクランブルエッグと目玉焼きのどちらにしようか考えたり。朝早く起きるようになって、一日が過ごしやすくなったのを実感したから、“one fine day”というテーマは私にとって想像しやすかった」とラブリ。今回の作品に込めた思いについては「朝は誰もが経験するものだから、自分の写真や言葉を使いながら、誰にとっても感じたことがあるような瞬間を表現しようと考えた」と話した。

 愛用のフィルムカメラを使って朝に撮影した写真は、布にプリントして天井から吊り下げた。いずれもオレンジやブルーなど柔らかな色が重なり合うイメージ写真だ。「誰もが見たことのある瞬間をあえて抽象的に表現することで、見る人が自分と重ねられるようにしたかった。朝のまどろんだ瞬間やぼやけている感じ、ふんわりした雰囲気を表現した」と話した。題材については「会場に入って1枚目は、朝起きて、大切な人の二の腕を写した写真。2枚目は私の目。3枚目は私のこめかみと指です」と明かした。

 もともと撮りためていたという写真とは対照的に、文章は何度も書き直して完成させた。「自分の実体験を基にして書いたものも多い。例えば、『私がおはようっていう前に あなたがおはようって言って それが私の大好き』は、私がこの瞬間が幸せって思った一瞬を書いたもの」とラブリ。作品は、何も考えずに見てほしいという理由から、シンプルな白い紙にタイプした紙を白い額縁に入れて飾った。「ぼーっと眺めて生まれてきた気持ちを大切にしてほしい。自分にとっての朝ってなんだろうと思ってもらえたら」。

 同日のレセプションには、ラブリと親交のあるビームスの設楽洋・社長も姿を見せた。設楽社長は「ラブリさんは、弊社でコラボアクセサリーを発表されていたり、個人的にも親交が深く、展覧会にお伺いした。ポエムの内容にも繊細な女性らしい感覚が表れていて、タイポグラフィや字間の開け方一つにもまた、その感覚が活かされている。文章構成もすごく考えられているなと感じた。他の作品もとても印象深い」と話し、ラブリと笑顔で挨拶を交わした。

 11日の17時からはエデンワークスの篠崎恵美とラブリのトークセッションも開催。当日11時から展覧会会場受付で、先着60名に整理券を配布する。

■「one fine day〜素敵な下着からはじまる私の一日〜」
日程:11月7〜12日
時間:11:00〜20:00
場所:スパイラルガーデン
住所:東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1階
入場料:無料

 

問い合わせ先:ワコールお客様センター フリーダイヤル
TEL:0120-307-056