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苦境のネクタイ業界 老舗フェアファクスが民事再生法適用を申請

 ネクタイ製造のフェアファクスコレクティブ(東京、慶伊道彦社長)は19日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。帝国データバンクによると、負債は2019年1月期時点で約13億2700万円。ビジネスマンの軽装化に加えて、有力ブランドとのライセンス契約の終了などが響いた。

 同社は1976年設立。自社ブランド「フェアファクス(FAIRFAX)」を中心にした商品を百貨店のネクタイ平場に卸売りしていたほか、百貨店やセレクトショップ向けにOEM(相手先ブランドの生産)でネクタイやドレスシャツを作っていた。特にイタリア生地などを使って日本で製造したトラッドなネクタイが人気で、08年7 月期には売上高は約20億円を計上。しかしクールビズなどによるネクタイ離れがじわじわと影響し、決算期変更後の19年1月期の売上高は約15億円に落ち込んでいた。ネクタイ以外の商材の拡充も進めたが、業績回復には至らなかった。

 05年に環境省の音頭で始まったクールビズや、IT系をはじめスーツを着なくてもよい企業が増加したことは、ビジネスウエア業界にとって大打撃になった。日本のネクタイの流通量(国産品と輸入品の合計)は05年に4160万本だったが、15年には2205万本とほぼ半減した(日本ネクタイ組合連合会調べ)。この間、ネクタイやドレスシャツの中小メーカーの経営破たんも相次いだ。紳士服専門店の直近の業績を見ても、19年4〜6月期の青山商事、AOKIホールディングス、はるやまホールディングスの純損益がいずれも赤字になり、18年10月〜19年6月期のコナカも純利益を半減させている。