
自民党の林芳正衆院議員らが主導してきた「J-Beauty産業研究会」を発展させる形で、化粧品やヘア・エステなど美容産業の振興を目指す「J-Beauty産業振興議連」が発足した。16日に設立総会を開き、林氏が会長、小林史明衆院議員が幹事長、金子容三衆院議員が事務局長に就いた。総会には議員本人45人と代理出席者43人が出席し、企業・団体からは61人が参加した。
高市早苗首相は議連に入会した。議連側は最高顧問への就任を要請しているが、役員への就任は現時点で未確定という。城内実・経済財政担当相、片山さつき財務相、上野賢一郎厚生労働相も入会の意向を示した。
林氏は冒頭、「(ビューティは)必ずや成長産業であり、外貨をしっかりと獲得できる産業になるポテンシャルを大いに秘めている」とあいさつ。研究会で約1年にわたり議論してきた課題や提言を踏まえ、議連として取り組みを強める考えを示した。
小林幹事長は、来年6月の次期成長戦略に向け、官民で連携して「骨太なオールラウンドの戦略」をつくる方針を説明した。化粧品に加え、ヘア、ネイル、エステなどのサービスや美容機器の海外展開を進めるとともに、美容を目的に訪日する人に向けたサービスも取り込む。
政策面では、薬機法で定める化粧品の効能表現や、美容機器の国内制度、インターネット上の違法広告、訪日客に対応する人材の制度などを課題に挙げた。「安易に予算を獲得して個別の事業に補助をするという考え方ではない」と明言。業界横断の取り組みを後押しする考えも示した。
各省庁からは、提言を受けた取り組みの進捗が報告された。内閣府は省庁を横断して、ビューティー関連産業の推進戦略会会議を立ち上げる方針だ。総務省はインターネット上の違法広告に関するガイドラインを改定した。
厚生労働省は各国の薬機規制を調査し、27年度の見直しを目指す。外務省は大使館や領事館などを活用して取り組みを支援する。経済産業省は11月11~13日に香港で開かれる展示会にジャパンパビリオンを設け、今後も海外展示会への出展を企画する。
議員からは、韓国の取り組みを参考にしながら日本独自の戦略をつくるべきだとの意見や、ファッション・コンテンツ業界との連携を求める声が上がった。
民間コンソーシアムは12月設立
「年末にかけて密にコミュニケーションとる」
日本化粧品工業会を中心に、化粧品から美容機器、理美容、エステ、ネイルまで業種を超えた連携を目指す「J-Beauty民間コンソーシアム」は12月の設立を予定する。10月下旬に登記を届け出て、11月上旬に参画する業界を仮決定する計画だ。準備委員長を務める日本化粧品工業会の小林一俊会長は、参加企業や団体の間で情報量や期待に差があるとし、「年末にかけて密にコミュニケーションをとって一丸となる」と話した。
小林史明幹事長は、民間コンソーシアムの情報が現場に届いていないとの声について、「まだ立ち上がっていないので、情報が行かないのはその通り」と説明。具体的な取り組みは、設立後に業界の意見を聞きながら検討するという。
議連と民間は並行して活動し、議連は政策の意義を伝える。小林幹事長は、「民間から自発的なプロジェクトが数多く生まれることが重要だ」と述べた。
なお、10月16日時点の関連企業は次の通り。区分は民間コンソーシアム準備委員会の資料に基づく。
「J-Beauty民間コンソーシアム」関連企業一覧
【製品/コンシューマー向け化粧品担当】
資生堂、カネボウ化粧品、ポーラ・オルビスホールディングス、メナード化粧品、ナリス化粧品、マンダム、トーア、桃谷順天館、ピアス、クラブコスメチックス、アイスタイル、コーセー
【製品/美容家電担当】
MTG、パナソニック、アイシン、シャープ
【製品/業務用美容商材担当】
滝川(業界取りまとめ)、タカラベルモント、ナカノ
【技術・サービス/ヘア、エステ、ネイル担当】
滝川