ファッション
特集 パリ・コレクション2025-26年秋冬

【スナップ】“着負け“とは無縁の「ギャルソン」ラバー メッセージ性の強いピースも自分らしく

コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は3月8日夕刻(現地時間)、パリ中心地にある廃墟のようなビルを舞台に、2025-26年秋冬コレクションを発表した。同日の朝には「ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)」、昼には「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」も同じロケーションでショーを開催しており、1日を通して会場周辺にはメッセージ性の強いピースを堂々と着こなすゲストがあふれた。

「コム デ ギャルソン」の来場者は、“不確実な未来“をテーマに、構造物のようなルックで構成した25年春夏コレクションに共鳴。中国風の花柄を描いた真っ赤なジャガードや、難民キャンプと山積するゴミの写真、デモのプラカード、血飛沫のような表現のプリントなど、コマーシャルピースへと落とし込まれた作品を思い思いに着こなした。その多くは、同シーズンのカギとなった透け感のあるチュールで覆われているのが特徴だ。「ジュンヤ ワタナベ」では近未来的なシルバー使いが目立ち、「ノワール ケイ ニノミヤ」では黒や赤で彩られたボリュームたっぷりのチュールスカートに目を奪われた。そこに共通するのは、過去のアイテムやグループのブランド同士を組み合わせたり、プラットフォームブーツで足元を飾ったりと、“着負け“しても不思議ではない主張の強いアイテムを自己流にアレンジすることで個性を放っていること。そんな「ギャルソン」ラバーたちは、スタイリング賢者であるという印象を残した。

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