ファッション

三陽商会が7期ぶり営業黒字 “バーバリー・ショック”以来

 三陽商会の2023年2月期連結業績は、売上高が582億円(会計基準変更前の前期は386億円)、営業損益が22億円の黒字(同10億円の赤字)、純損益が21億円の黒字(同6億6100万円の黒字)だった。本業のもうけを示す営業損益が黒字になるのは7期ぶり。主力事業だった「バーバリー」のライセンス事業を失って以来となる。

 コロナによる行動制限がなくなったため、外出着を求めて衣料品の動きが回復した。売上高と営業利益は計画値を上回った。在庫コントロールの徹底と値引き販売の抑制によって粗利益率は2.5ポイント改善した。繰延税金資産を計上したため、純利益は予想から6億円ほど上振れした。

 同社は16年6月末に売上高の約半分を占めてきた「バーバリー」のライセンス事業を契約切れで失った。「バーバリー」を通年展開した最後の年である15年12月期は売上高974億円(当時の会計基準)だったが、16年12月期に676億円(同)、17年12月期は625億円(同)と縮小を余儀なくされた。当初は3年での営業黒字化を掲げ、不採算ブランドの撤退や人員整理などのリストラとともに、穴埋めのための新ブランドの出店拡大に取り組んだ。しかし実を結ぶことはなく、3人の社長が退場を余儀なくされた。その後、元三井物産の商社マンで、ゴールドウイン再建の実績を持つ大江伸治氏が20年5月に社長に就き、徹底した構造改革を進めてきた。

 今期(24年2月期)は、売上高595億円、営業利益24億円、純利益22億円と増収増益を予想する。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。