ファッション

「“売らない店”ブームは騒ぎすぎだった」 ローランド・ベルガー福田氏が考えるショールーミングストアの今後

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 米国発の「ベータ(B8TA)」や、西武渋谷店の「チューズベース シブヤ(CHOOSEBASE SHIBUYA)」、大丸東京店の「明日見世」、高島屋新宿店の「ミーツストア(MEETZ STORE)」と、この1〜2年で一気に増えたショールーミングストア。今夏〜秋には双日の出資で米「ショーフィールズ(SHOWFIELDS)」も上陸予定だ。D2Cブランドを中心に品ぞろえし、小売り本来の目的である“売る”ことよりも、“体験”やブランドとの“出合い”に重きを置いている点がこれらの店の特徴。しかし、米国では「ベータ」がコロナ禍の客足減で2022年2月に全店閉鎖するなど、風向きも変わってきている。ショールーミングストアの今後を、有識者はどう見るのか。「2030年アパレルの未来 日本企業が半分になる日」などの著者であり、国内外のファッションや小売りビジネスに精通する福田稔ローランド・ベルガー パートナーに聞いた。

WWD:米「ベータ」の全店舗閉鎖を受け、「“売らない小売り”やショールーミングストアのブームはもう終わり」という声もある。

福田稔ローランド・ベルガー パートナー 消費財・小売プラクティスリーダー(以下、福田):ショールーミングストアといってもさまざまな形態があり、一つに括ることはできない。米「ベータ」のようにRaaS(Retail as a Service、サービスとしての小売り)に特化した(本当に売らない)業態もあれば、並行して物販も行っている業態もある。米「ベータ」の全店舗閉鎖から言えるのは、ショールーミングストアのビジネスモデルの中でRaaSの割合を高めすぎると、パンデミックなどで実店舗が開けられなくなると耐えられないということ。(ベータと同様にショールーミングストアとして知られる)米「ショーフィールズ」や「ネイバーフッドグッズ(NEIGHBORHOOD GOODS)」は今も堅調だが、それはRaaSだけでなく物販の割合が高いから。“売らない小売り”という呼び名が一人歩きしてしまったが、「ショーフィールズ」や「ネイバーフッドグッズ」は、店頭でもECでもモノを売っている。日本の「ベータ」も同様だ。

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