PROFILE:1997年にセント・マーチン美術大学を卒業後、イタリアブランド「セルッティ」に入る。2001年には、アルベール・エルバスの右腕として「ランバン」のデザインチームに入り、05~12年までは「ステラ マッカートニー」のデザインチームのヘッドとして、手掛けていた。その後、14年までフリーでコンサルタントし、現職に就く
ナターシャ・カガウジ「ポーツ 1961」クリエイティブ・ディレクター(以下、ナターシャ):今シーズンは、カッティングと貼り付け、分解と組み立て、折り重ねと輪っか、切り付けと縛り付け、レイヤードと差し込み、パッキングと垂れ下げなどモノ作りの工程について考えた。シルエットの軸は、マスキュリンとフェミニンのコンビネーション。テーラードのコートや長めのパンツ、膝丈スカートなどスリットや切り込みを入れ、肌見せさせている。色は黒やネイビー、キャメル、白をメーンに、明るいフューシャピンクやライムイエロー、紫やボルドーを差し色に加えている。素材は、ウールやシアリング、シルクオーガンジー、コットンポプリン、サテンなどを使用した。
[rel][item title="【ルック】「ポーツ1961」2016-17年秋冬ミラノ・コレクション" href="https://www.wwdjapan.com/collection/look/ports-1961/2016-17-fw-milan-collection/" img=""][/rel]WWD:「ポーツ 1961」の女性像はどんなタイプ?
カガウジ:私が思い浮かべるのは、異なる年齢の異なる体型の女性で、みんなそれぞれ違うところに住んでいる。フェミニンとセンシュアルな面を兼ね備えていて、自信に満ち溢れたクリエイティブな女性たち。メンズウエアのお店で買い物をすることも好き。
WWD:就任後、クリエイティブの部分で何を刷新し、「ポーツ 1961」のどんなDNAを継承しているか?
カガウジ:私の「ポーツ 1961」のブランドビジョンは、ハイクオリティーの素材を駆使したワードローブ。そこに、新しい着方ができるアイデアを盛り込み、クラシックな服に仕上げている。常にマスキュリンとフェミニンの要素を融合させるために、私の好きなシンプルで実用的なメンズウエアからのヒントを加える。創業者のルークは、メンズシャツをベースにしたウィメンズシャツを作りたがっていた。だから、私にとってもシャツはとても重要なアイテムの一つで、常に完璧なフィット性と高品質のポプリンを探求している。シャツの全てをイタリアのメンズシャツ工場で作っている。
WWD:インスピレーションはどうやって得ている?
カガウジ:図書館で過ごしたり、フリーマーケットに行ったり、展覧会に行ったり、日常生活の中で出合った刺激からインスピレーションを得ることが多いわ。ストリートや地下鉄、レストランにいる人はどんな服や靴、バッグを身に付けているのかを観察している。日常生活からアイデアを得ることで、機能性も兼ね備えたクリエイションを見出すようにしている。
WWD:ロンドンに住みながら、どうやってミラノのチームと取り組んでいる?カガウジ:「ポーツ 1961」のクリエイティブ・ディレクターに就いた時、最高経営責任者のサレム・チバーニに、私が住むロンドンがクリエイションを磨く最適な場所だと相談した。結果、ミラノに信頼できる生産チームを置きながら、ロンドンでデザインチームと一緒に仕事している。ミラノとロンドンを行き来する生活だけど、それも楽しいわ。