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編集長は先週何した? NYで1日限りの“エルメス大学” アップルの立役者ジョニー・アイヴも登場

 皆さん、こんにちは。「WWDジャパン」編集長の向千鶴です。最近はウイルスそれ自体と同じくらい、周囲とのコミュニケーションに気を使いますね。文化や受け取っている情報の内容や量が違う海外では一層のことです。マスクをするのかしないのか、握手やハグはアリかナシかなど逐一相手の様子を伺いながら距離感を手探りしてしまう毎日。全員がストレスにさらされている今こそポジティブな姿勢と思いやりを忘れずに過ごしたいところです。

2月13日(木)
NYで「エルメス」のテーマ発表会に参加

 エルメス(HERMES)は年に1度、“テーマ発表会”を開きます。これはコレクションとは別で、文字通りその年のテーマを世界中のメディアやスタッフと共有するイベントです。スポーツがテーマの年は運動会が開かれ、自然がテーマの年は山の中で過ごしたりと体験型のイベントで、受け身ではなく各々に考える時間が設けられるのが特徴です。

 今年のテーマは“INOVATION IN THE MAKING(モノづくりにおける革新)”で、ニューヨークで開かれました。まるで大学!?な環境で、授業を受けるのですが先生が豪華!フランスの哲学者フランソワ・ジュリアン(Francois Jullien)、NASAのチーフ宇宙飛行士ペギー・ウィットソン(Peggy Whitson)、アメリカ自然史博物館のキューレターでもある古人類学のイアン・タッタソール(Ian Tattersall)、パフォーマーのオクイ・オクポカシリ(Okwui Okpokwasili)、そしてジョニー・アイヴ(Jony Ive)。彼は昨年までアップルの最高デザイン責任者でiMac、MacBook、iPhoneなど主要製品を手掛けてきました。

 どの授業も刺さる言葉の連続で刺激的。正直、特に哲学はかなり難解だったけど、後から反芻しているとジワジワ心に響いてきます。1日の様子を写真に撮ってきたのでご覧ください。

2月13日(木)
「エルメス」のパーティーは知的なおもてなし

 夜は2022年にマディソン・アベニューにオープン予定で現在リノベーション中の建物でパーティーが開かれました。今回の裏テーマが「手を使う」で、実際に自分の手を使って遊ぶ仕掛けがたくさん。そして、あちらこちらで聞いたのが「Heureka(エウレカ)」という言葉です。ギリシャ語に由来する感嘆詞で何かを発見・発明したことを喜ぶときに使われるそう。知恵を身につけ、手を動かした先に「エウレカ!」と叫びたくなるイノベーションが待っているということかな!?今年中に一回は使ってみたいです。エウレカ!動画はパイナップルなどを叩いて曲を奏でるライブパフォーマンスです。不思議。

2月14日(金)
リニューアル後のMoMAを初訪問

 ニューヨーク最終日はアート巡りへ繰り出しました。同行している方が「カーサ ブルータス(CASA BRUTUS)」の現編集長と元編集長、そしてNY事情に詳しい「Tマガジン(T MAGAZINE)」編集長というぜいたくな環境で、移動中の会話がおもしろすぎました。昨年増床リニューアルしたMoMAは今後6カ月ごとに展示方法を変えるそう。10万点以上の所蔵作品を時系列に並べるだけではなく、時代を超えて関係性を伝えるなど、より編集がなされているから雑誌のページをめくるような面白さがあります。

2月15日(土)
TWAで60年代の古き良きアメリカにトリップ!

 帰国日はJFK空港に向かう途中に昨年オープンした「TWAホテル」へ立ち寄りました。かつてフライトセンターとして使われていた建物をリノベーションしたもので、ロビー部分にカフェやお土産ショップが入り観光スポットになっています。1962年代のアメリカと言えば、ケネディ大統領が活躍しアポロ宇宙計画に沸いていた夢の時代。ジェット機時代の到来を象徴する建物には当時の夢が詰まっていてめちゃくちゃフォトジェニックです。

2月16日(日)
最新号「フェムテック」特集の確認と本日のおやつ

 帰国後、最新号「フェムテック」特集を手に取り確認しました。「性に寄り添う“フェムテック”は新たなビジネスを生むのか?」をテーマにした新しい切り口をぜひ!手に取ってご覧ください。今日のおやつはNYコレクション出張組がくれた自由の女神チョコレートです。ちなみに私のお土産はドラッグストアで購入した除菌アルコールです……