ファッション

【パリコレ】「ジョン・ガリアーノ」は「コム デ ギャルソン」風?ボリュームドレス

 リリースには、「volume as garconne and Geisha」とある。この“garconne”が「コム デ ギャルソン」のスペルミスなどではなく、ガリアーノ自身が好んで用いてきた「男の子みたいな娘」を指す“ギャルソンヌ”だとは思うのだが、実際ランウェイに出てきたファーストルックを見ると、「コム デ ギャルソン」が先シーズンに見せた、ビッグシルエットの服そっくり。素材は異なり、ボリューム感こそ少し落としているが、平面な生地の使い方には既視感がある。尊敬するデザイナーの仕事にインスパイアされることはよくあること。だが、スカラップモチーフやオーガンザ使い、ピュアな色使いなどで、よりフェニニティな要素も加わっているとはいえ、「コム デ ギャルソン」がビル・ゲイテンの才能でもって新しい「ジョン・ガリアーノ」のコレクションに昇華されているとは言い難い。ガリアーノ自身が去った後も、これまでメゾンが培ってきたノウハウを引き継ぎ、バイヤス生地を使ったプリントドレスなど、ドレス中心の安定したコレクションを見せてきたが、今シーズンを見る限り、ブランドのアイデンティティ自体が揺らいでいる。あのバイヤスのドレスを作ることができるお針子たちがブランドを去ってしまったのだろうか?といった邪推も浮かぶ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。