三菱地所に聞く　丸の内にスポーツブランドが集まるようになったのはなぜ？

日本を代表するビジネス街である東京・丸の内は、ラグジュアリーブランドやセレクトショップが軒を連ねる一大商業地でもある。その中で、近年はスポーツブランドの出店も目立ち、スポーツウエア市場の主役が子どもから大人へと変化した（関連記事はこちら）ことを象徴する。丸の内の“大家さん”三菱地所の担当者を取材した。（この記事は「WWDJAPAN」2025年8月11＆18日号からの抜粋です）

スポーツブランド出店マップ @丸の内

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主なスポーツブランドの動き @丸の内

2012年
現「ザ・ノース・フェイス・フライト トウキョウ（THE NORTH FACE FLIGHT TOKYO）」の前身店が出店。皇居ラン人気を背景に、13年からはラン専門店に

2013年
「パタゴニア（PATAGONIA）」出店。グループランやゴミ拾い、環境イベントなどコミュニティー作りに熱心で「スポーツブランドとの街作りの可能性を感じた」（矢花統括）。ビル建て替えで25年に閉店

2016年
「デサント ブラン（DESCENTE BLANC）」が新丸ビル4階に出店

2017年
「カンタベリー（CANTERBURY）」が新丸ビル4階に出店。三菱地所はラグビー日本代表のオフィシャルスポンサーであり、19年のラグビーW杯では丸の内でパブリックビューイングなども実施

2018年
「ゴールドウイン（GOLDWIN）」出店／「アシックス（ASICS）」がロッカーやシャワー、ギアレンタルを備えたランステーション兼店舗をオープン

2020年
「アンドワンダー（AND WANDER）」出店

2021年
「オールバーズ（ALLBIRDS）」出店

2022年
「アークテリクス（ARC'TERYX）」出店／期間限定で「ホカ（HOKA）」出店

2025年
「ゴールドウイン」移転増床／新丸ビル4階に「ナンガ（NANGA）」「サロモン（SALOMON）」「ザ・ノース・フェイス（THE NORTH FACE）」出店、「デサント（DESCENTE）」増床リニューアル

教えてくれたのは
この2人

（左）川島綾夏／三菱地所 商業事業部 丸の内ユニット兼横浜支店 主事
（右）矢花誠／三菱地所 商業事業部 丸の内ユニット兼TOKYO TORCH事業部開発企画ユニット 統括

今春夏の丸の内では、「ゴールドウイン」が仲通り沿いで移転増床。新丸ビル4階には「ナンガ」「サロモン」「ザ・ノース・フェイス」が相次いで新規出店し、「デサント」は同フロア内で増床を果たした。中でも、売り場面積159坪（約525㎡）を誇る「ザ・ノース・フェイス」は、 “ライフスタイルの総本山”とでも呼ぶべきショップになっている。パフォーマンス製品も売り場奥にそろえるが、主役はライフスタイルやファッションのカテゴリー。メンズ、ウィメンズ、キッズを全てラインアップし、オフィスワーカーや観光客を取り込む。広さを生かして、アーカイブの銘品も各所に展示している。