ファッション

ニトリ似鳥会長 都心と百貨店への出店に意欲

 インテリア最大手のニトリホールディングスの似鳥昭雄・会長は14日に会見し、引き続き都心および百貨店などへの出店を強化する考えを述べた。同社は15日に開業する商業施設「マロニエゲート銀座2」(旧プランタン銀座)の店舗を従来の1フロアから2フロアの2970平方メートルに増床。同じく15日に東武百貨店池袋店の6階に3800平方メートル、アトレ目黒の地下1階から地上3階に2145平方メートルの店舗を開く。昨年12月に開店した新宿高島屋タイムズスクエアの1~5階2475平方メートルの店舗などと合わせ、都心での存在感を増している。正式には発表していないものの、渋谷に最大規模の旗艦店が夏以降に開店する見通しだ。

 増床オープンするマロニエゲート銀座2の店舗で会見した似鳥会長は「2年前に(百貨店1号店として)プランタン銀座に出店した際は、赤字でも良いから徹底的におしゃれな店を作るよう号令をかけた。地方郊外店にはなかった間接照明を導入したり、壁を白くしたり工夫し、女性チームに初めて運営を任せた」「高額品や特徴的なデザインなど地方店では売れない商品が良く売れることが分かった」と振り返った。プランタン銀座店は予算を大幅に上回る売り上げを達成し、集客装置として館の買い回りに貢献。新宿高島屋タイムズスクエア店でも開店以来、高島屋の客数が12%増えた。それらの成功事例が広まった結果、「百貨店からの出店要請の声はかなりある」という。

 東京、大阪、名古屋など大都市での出店を強化したことで、単価の高い商品の構成が急増した。現在ではインテリアの最新トレンドを知るため、毎年1000人以上を欧米に派遣し、商品企画に生かしているという。

 会見で言及は避けたが、渋谷のファイヤー通りでは「ニトリ渋谷店」の工事が進んでいる。シダックスの大型カラオケ店の跡地で、かつてはマルイのインテリア館として営業されていた建物を丸ごと改装する。仮囲いに掲示された建設計画によると地上8階・地下1階で延べ面積は8574平方メートル。完成すれば、都心店としては最大の規模になる。

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