ファッション

補整下着メーカーのゴールドフラッグが35周年 “お客さまの喜びと感動を下着で共有する”をモットーに進化し続ける原動力とは

補整の機能性とランジェリーの美しさを両立する「ブラデリス ニューヨーク(BRADELIS New York)」(以下、ブラデリス)を展開するゴールドフラッグは、来年で創業35周年を迎える。一般的には“補正”だが、「ブラデリス」ではお客さまが持つ本来の美しさに“整える”という意味を持たせ“補整”としている。コロナ禍を経て“より快適に”へと価値観がシフトした下着市場で、同社は着実に売り上げを伸ばしてきた。成長の原動力は、悩みに寄り添い、お客さまの“なりたい自分”に合わせ“運命の一着”を共に探し出す提案力と独自のフィッティング技術、快適さと美しさを両立させる商品開発力にある。平久保晃世ゴールドフラッグ社長に、その歩みとこれからを聞いた。

創業ストーリー
「下着で感動した」体験から起業を決意

平久保社長は米国留学中、ルームメイトのジョアンから「下着にもTPOがある」と教わった。ジョアンはいつも、ヒップをしっかりと包み込む大きな“デカパン”を履いていたが、デートの時は美しいレースのランジェリーを着用していた。同社長は、彼女に連れられて現地のランジェリーショップでボディーフィッティングを受け、そこで“運命の一枚”に出合う。補整(補正)としてのファンデーションと、まとう喜びをもたらすランジェリーが明確に使い分けられる文化に触れ、「下着一つで気持ちも体形も美しく変わる」という体験に感動したという。帰国後、下着店で約10年の現場経験を積んだ平久保社長は、「この感動を自分以外の女性とも共有したい」と独自のフィッティングメソッドを考案し、1991年にゴールドフラッグを設立。 同社長は、「下着は、身につける人の喜びが結果として現れるプロダクト。女性である私自身の実感とお客さまの声を商品に落とし込み、感動を共有したい。その思いが起業の出発点でした」と語る。

独自のフィッティング
“結果”にこだわるからこそ、
口コミが広がる

「ブラデリス」の核は、補整機能と美しさの融合だ。代表的なブラは“集める”“寄せる”“整える”の3ステップで理想のバストラインへと導くSTEP(ステップ)補整シリーズ。スタッフは600〜1000時間の訓練を受けた目利きのボディフィッターだ。彼女たちは、単なるサイズ計測にとどまらず、個々の体形や悩みに合わせた細やかな調整を行う。 「ぴったり合わせれば、補整は苦しくない。見た目はランジェリーでも、しっかりとした機能がある。なりたい自分を思い描き、目的別に選べるのが『ブラデリス』です」と平久保社長。体に合う下着でボディーラインが変わっていく“結果”を実感できるからこそ、高揚感と感動が口コミで広がり、リピートに結びついている。これが、ゴールドフラッグが売り上げを伸ばし続けてきた大きな要因だ。

ノンワイヤーの進化
17年に及ぶ改良が生んだ
“快適 × 補整”の新定番

快適志向の高まりで市場が拡大したノンワイヤーブラだが、「ブラデリス」では2008年からノンワイヤーブラの開発をスタート。50〜70代による“楽な着心地”のニーズの反映から始め、年齢やバストタイプに応じて17年かけて改良を重ねてきた。平久保社長も試着を繰り返し、胸に自然となじむ“キャッチャーカップ”を含むパターンや“引き上げアーチパネル”などの特許技術を生み出した。ノンワイヤーブラの製造工程は100以上。肌あたりをやさしくするフラットな縫い目など、細部へのこだわりを徹底している。 「誰が着けても納得できるノンワイヤーブラを、下着のスペシャリストとして作りたかった」。長時間でもストレスを感じにくく、見た目も美しい「ブラデリス」のノンワイヤーブラはブランドの看板商品としてロングセラーを更新し、成長を牽いんしている。

国内では直営店を中心に展開し、パーソナルフィッティングの価値を体験として提供。テレビショッピングなどを通じ、より幅広い層に“自分ごとである下着選び”を広げてきた。体験起点で生まれる納得感が、リピート購入や紹介につながるサイクルを形成。これが、ゴールドフラッグがコロナ禍でも売り上げを伸ばし続けられた背景にある。価値観が多様化するなかで、下着に求められる“快適さ”と“美しさ”のバランスは人それぞれだ。平久保社長は、「時代やお客さまの悩みに寄り添い続けることが、『ブラデリス』の存在意義。独自のフィッティング技術と新しい付加価値のある商品開発により、これからも“結果が出る快適さ”を更新していきます」と意気込む。

問い合わせ先
ゴールドフラッグ カスタマーサポート
0800-100-5629