ファッション

マランゴーニ学院がヒューゴボスとデジタルファッションデザインに関する共同プロジェクトを実施

イタリア・フィレンツェに本拠地を構えるファッションの名門大学、マランゴーニ学院(Istituto Marangoni)が、ヒューゴボス(Hugo Boss)とソフトウエアメーカーのアドビ(Adobe)との共同プロジェクト「デジタル・ファッション・チャレンジ(DIGITAL FASHION CHALLENGE)」を始動した。同プロジェクトは、ヒューゴボスのモノづくりのノウハウとアドビの最先端ツールを活用して、学生に創造力を最大限に発揮できるプラットフォームを提供し、デジタルを駆使したファッションデザインの可能性を押し広げるもの。優秀な成績をおさめた学生は、ヒューゴボスで6カ月間のインターンシップができる。

このプロジェクトを通じて、マランゴーニ学院は、イタリアの教育機関として初めてアドビのデジタル描画ツール “サブスタンス3D(Substance 3D)”を導入。学生たちは、同校の卒業生でもあるヒューゴボスの3Dデザインチームリーダー、クリスティーナ・ソウト・カヴィリア(Cristina Souto Caviglia)をはじめ、同社の現役社員とワークショップに取り組んだ。ワークショップでは、3DデザインソフトのCLOとアドビの“サブスタンス3D”を駆使し、デジタルパターンメイキングやテクスチャリングを取り入れた同社初のデジタルコレクションを製作。成果をヒューゴボス本社で発表した。

イタリア・ミラノで1935年に創立したマランゴーニ学院は、高い教育基準と91%以上を誇る就職率(ロンドンキャンパスでは96%)、そしてさまざまグローバルファッションブランドとの連携で知られる。多文化に触れられるインターナショナルな校風も魅力で、現在、世界107カ国以上から集まった4000人以上の学生が、ミラノ、フィレンツェ、パリ、ロンドン、ムンバイ、上海、深圳、マイアミ、ドバイの9つのキャンパスで学ぶ。長い歴史の中でファッション業界で活躍する多くの人材を輩出しており、最も有名な卒業生の一人に「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)がいる。また、在校生が業界の第一線で活躍する卒業生とつながり、直に体験談を聞けるよう、卒業生との共同プロジェクトやイベントを精力的に企画。日本でも、昨年、ブルガリ(BVLGARI)銀座タワーでイベントを開催し、ルイ・ヴィトン (LOUIS VITTON)ジャパンでシニア・マーチャンダイザーを務めるロンドン校卒業生の福田たけし氏が、母校についてのプレゼンテーションを行った。

学生がファションデザインのデジタル化やサステナビリティなどの課題に向き合えるよう、実践的なカリキュラムを組むマランゴーニ学院。今回の「デジタル・ファッション・チャレンジ」は、企業やブランドとの協働を通じて、学生に現代のファッションデザインで成功するために必要なスキル、ツール、業界とのつながりを提供する同校の取り組みを象徴するものとなった。

問い合わせ先
マランゴー二学院 アジア支部
Silvia.spessato@istitutomarangoni.com