ファッション

米インナーウエアブランド、子どもと体についての対話を促す“マニュアル”を作成 「幼少期から自分の体を知って大切にする」

 ニューヨークを拠点とするインナーウエアブランド「オドボディー(ODDOBODY)」は、ジェンダーニュートラルなキッズラインを発売した。また、子育て中の人に向けて、子どもと体についての対話を促す“オドキッズ マニュアル”も併せて提供する。子どもと対話する際のコツやポイントのほか、セクシャリティーやジェンダーについて話す時に推奨される言葉、子どもが安心して話したり学んだりできる場の作り方などを紹介している。

 アビゲイル・ジェロー(Abigail Gerow)共同創業者は「自分の体を守り、大切にすることを通して人々をエンパワーしたいし、子どもの頃からそうしたことについて学び、対話することの重要性を伝えたい。子どもたちと自分の体やジェンダーについてどう話すべきかという情報が不足している。マニュアルがあれば、子育て中の親をそうした面でサポートできるのではないかと考えた」と述べる。

 共同創業者のシラ・ウィラー(Shira Wheeler)は、「ボディー・ポジティビティの概念が浸透して、多くのブランドが生理といったこれまでタブー視されていたトピックについて話すようになってきたことはとてもうれしい。一方で、幼少期から自分の体やジェンダーについて考えるようになるにもかかわらず、子ども向けにこれらが語られることは少ない」という。「体についての考えや知識量は、ティーン時代の体験など、成長していく上で大きな影響を与える。新しい製品やラインを販売するときは、体についても学べるようにしていきたい」と語った。

 マニュアルの作成には、心理療法士で作家のレイチェル・サイモン(Rachel Simon)も携わっている。ジェロー共同創業者は、専門家を起用することの重要性を説明。「私たちが専門家でないことは明確にするべきだ。私たちも一緒に学んでいるし、まだまだ知らないことばかり。この取り組みをきっかけに対話が増えるといいなと思っている」と言う。

 「オドボディー」は2019年創業。同時期に母親になったジェローとウィラー共同創業者が、サステナブルで女性の健康にフォーカスしたアイテムを作りたいとの思いで始めた。ジェロー共同創業者は、「妊娠中に、自分の体について実はよく知らないことに気づいて驚いた。視野が広がる体験だった」という。新作の子ども向けコレクションは、100%オーガニックのピーマコットンを使用。2〜9歳児を対象としており、3型のタンクトップとアンダーウエアを展開する。価格は18〜32ドル(約2200〜4000円)。自社ECのほか、アメリカのセレクトショップなどで販売する。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。