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メンズメイクを考察!バンタンデザイン研究所の「メンズメイク部」顧問が語る10〜20代がメイクする理由とは?

 メンズコスメの市場規模が拡大している。ベストコスメにも「メンズメイク」がカテゴリーとして出現し、新製品の発売も多く可能性を感じる。今回は、メンズメイクの現在地をレポートする。

 ホットペッパービューティーアカデミーが行った、「男性のメイクに関する意識調査」によれば、15~39歳男性「メイク経験者」550名の、直近1年間のメイク用品購入費は、平均約1万円という結果になった。また、20~24歳は1万3587円、30~34歳は1万3191円で、全体平均よりもやや高いという結果になった。特に、20歳から34歳のメンズメイクへの関心が高く消費にも意欲的であることがうかがえる。

 田中公子ホットペッパービューティーアカデミー研究員は「コロナ禍でも男性のメイク購入は好調だ。今後の潮流として、『ケアの延長としての下地・コンシーラーの普及』と、Z世代を中心に『韓流』を意識した『よりジェンダーレスな美しさ』に対するニーズの高まりを感じる。20代男性の下地、コンシーラーの購入はコロナ前から大幅に伸びている。下地の利用は、20代男性の16%に達しており、今後はより多くの層に『ケアの一部』として取り込まれていく可能性がある。Z世代のメイクは韓流ブームの影響も大きく受けているようだ。韓国の男性アイドルメイクでは、アイシャドウを使った中性的なアイメイクが特徴。

 15~19歳のメイク購入においてもアイシャドウ、マスカラ、アイライナーが上位にきており、目元のメイクが重視されていると考えられる」と話す。

 美容専門校でも、メンズメイクに特化した部活が誕生した。バンタンデザイン研究所東京校では、2020年9月7日にメンズメイク部を新設。部活では、実践的なメンズメイク技術を学ぶことができる。部活誕生の背景について、高橋弘樹顧問・ヘア&メイクアップアーティストは「昨今の韓国アイドル人気、ウェブ会議、SNSでの見栄えを気にする男性の増加など、社会的背景から設立した。男性ユーチューバーが美容やメイクに関する動画をアップしていることも、一過性のブームではなく文化として定着する後押しになっていると感じる」と話す。

 メンズメイク部は同スクールでいちばんの人気を誇り、入部には技術テストをパスする必要がある。入部希望者が多く、成績優秀者のみしか所属できない。現在は、10代後半から20代前半の男女20人弱が所属している。

 放課後のレッスンにとどまらず、企業とのコラボレーションイベントにも積極的だ。21年7月にはセザンヌとメイクイベントを実施し、2日間で計31人が来場。部員がアドバイザー役となり「身だしなみメイク」をデモンストレーションし好評を博した。イベント参加者は10〜20代男性がメイン。参加者の主な動機は、メンズメイクを体験したい、カッコよくなりたい、自信を持ちたい、メイクの方法を知りたいといった理由が多かった。

 高橋ヘア&メイクアップアーティストは、「顔のパーツに関する相談が多く寄せられたのも印象的だ。輪郭、鼻の形、鼻筋、目元を気にする方が多く、メイクで『整った顔立ち』に見せたいと思っている方が多い」と話す。メイクトレンドについては肌、眉、唇を整えるメイクが人気。3パーツが整っていることで清潔感が格段にアップする。具体的には、肌はメンズ用BBクリームで整え、眉は繰り出し式のアイブロウペンシルで書き足す。唇は色付きリップクリームでライトに仕上げる方法は初心者でもチャレンジしやすい」とコメント。

 潮田彩優バンタンデザイン研究所東京校ヘアメイク科副部長は「イベントに来ていない男性の中にも、潜在的にメンズメイクに関心のある人は多い。『メイクを教えてほしい』と頼まれたり、オススメのコスメを質問されたりすることが増えた。日常的に下地を使う友人や、眉毛を描くメンズも多く、高い美意識を持っている」と話す。

 メンズメイクは特別なものではなく身だしなみであり自己表現のひとつ、と定義づけるのは早計かもしれないが、個人的にはジェンダーレスにビューティを楽しむ潮流を歓迎したい。

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