ファッション

ラバーブーツの歴史から探る 「エーグル」の環境配慮への取り組み

 フランスメイドのラバーブーツで知られる1853年創業の「エーグル(AIGLE)」。創業当時から、アイコンである天然ゴム製のラバーブーツをハンドメイドで作り続け、独自のクラフツマンシップを育んできた。アパレルやアクセサリーは自然に寄り添い、どんな天候でも活躍する高い機能性と耐久性を備えながら、フレンチブランドらしい洗練されたスタイルも持つ。積極的に再生素材などを用いて、“サステナビリティ”という言葉がなじみのなかった頃から、環境に配慮したモノ作りを行っている「エーグル」の哲学とは?

 仏ロワール地方モンタルジで創業したライフスタイルブランド「エーグル」は、ファーマーや田舎暮らしの人々のために、上質な天然ゴムのブーツを作り始めたところから、その歴史を歩み始めた。アイコンであるスタイリッシュなラバーブーツは、その素材の実に60%(そのほかの素材は企業秘密)が天然ゴムで構成されているので独特の質感を持ち、とても柔らかくしなやか。裁断後のゴム片からライニング素材の裁断クズまでリサイクルするなど、ラバーブーツ1足の約35%にリサイクル素材を用いるほか、生産背景においてもポジティブなインパクトをもたらしている。

使命を果たす会社

 「エーグル」は2020年12月、その前年にフランスで制定されたPACTE法に基づき導入された「Entreprise à Mission(Purpose driven company / 使命を果たす会社)」となった。これは、企業が利益以外の社会や環境目標を定款に定める新たな企業形態。「足跡以外の痕跡を残さずに、大いに経験し人生を謳歌するために」をメッセージとし、“使命を果たす会社”として、①環境に配慮した製品の開発、②国連グローバル・コンパクトの原則に準拠するサプライヤーの選択、③職場における環境に配慮した行動の奨励、④循環型経済と環境 保全への意識向上、⑤環境保全のための取り組みサポートの5つの目標を設定した。

 環境配慮の取り組みにも積極的だ。21年秋冬は全コレクションの31%がポジティブインパクトコンセプトに基づく生産背景を持っている。22年には、アイテムの50%以上を環境への配慮を生産背景に持つ商品に変更する。さらに、フランスでは製品修理や中古品を販売するウェブサイト「セカンドスフレ(SECOND SOUFFLE)」を運営しており、日本でも衣服の回収などを行っている。また、リサイクル素材の使用増加と30年までに再生可能エネルギーの使用率100%を目指すことで、ブランドとして温室効果ガス排出量を、少なくとも現在の46%削減する。さらにブランドのルーツであり森里川海の自然環境においても重要なファクターである“農”を保全、支援する活動も拡充する予定だ。

森林保全団体「モア・
トゥリーズ」の活動を支援

 「エーグル」は、自然に寄り添い暮らしを豊かにするためのプロジェクト「LIVE WITH NATURE」を行っている。その一環で、音楽家の坂本龍一が代表を務める森林保全団体「モ ア・トゥリーズ(MORE TREES)」の活動支援を目的としたチャリティーコレクションを7月に発売した。昨年に続く2度目の今回は、仏アーティスト、イザベル・ボワノ(Isabelle Boinot)によるグラフィックを Tシャツやバッグに採用。これらの売り上げの8%を「モア・トゥリーズ」に寄付する。

 特設サイトでは、自然に寄り添うライフスタイルを実践している人たちの生活に密着 し、その魅力を3回に分けて紹介。原宿店では、ボワノ、隈研吾デザインの“モア・トゥリーズ 積み木”、「リン(RIN)」の“ロスフラワー”によるインスタレーションを開催した。

 なお、「エーグル」は「モア・トゥリーズ」の理念に賛同し、スタッフへのラバーブーツの提供や積み木のノベルティ採用などによる活動サポート、協働でワークショップも開催した。

棚田米から生まれた
アイス「ビートアイス」とコラボ

 「LIVE WITH NATURE」の一環として、神奈川県葉山の棚田米を使用したビーガンアイスクリームを製造販売する「ビートアイス(BEAT ICE)」の新商品のクラウドファンディングリターンとしてTシャツを制作し、寄付することで棚田を支援。また、棚田と「ビートアイス」のストーリーを「エーグル」の冬コレクションをまとったビジュアルと共に紹介するコンテンツとミニブックを制作し、11月に発表する予定。

EDIT & TEXT : YUKI KOIKE

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エーグルカスタマーサービス
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