ファッション

【東コレ】「アツシ ナカシマ」、さまざまな「変容」でスマッシュヒット

 「アツシ ナカシマ」の2013-14年秋冬コレクションは、「Two Faces」がテーマ。下に向かっていつの間にかストライプに変わるジグザグ、2つの素材を複雑に切り返したハイブリッド、ローゲージからハイゲージにグラデーションするニードルパンチ、そしてついには足元で全く別のアイテムに変化してしまう洋服など、多様な「変容」を見せた。決して派手ではないが、細部にまでこだわったコマーシャルピースに落ち着いている。ハイブリッドアイテムは多少“やり過ぎ”感が強く、若干野暮ったいシルエットも散見されたが、洋服を見るだけで、素材メーカーとキチンとコミュニケーションを図りながらコレクションを紡いでいったことが良く分かる


 コレクションの序盤を彩ったスクエアネックのドレスは、上部がウールのヘリンボーン。なのに素材は下に向かうにつれてキュプラに変容し、シンクロする形でモチーフもストライプに変わっていく。一方でニードルパンチのニットシリーズは、上下ではなく、左右で素材と色、そしてモチーフが変容。ローゲージのケーブルニットからリブ編み、そしてハイゲージのシンプルなニットまでのグラデーションが楽しい。極めつけは、上だけを見るとGジャンなのに、それが腹周りではシャツのように見え、足元では全く別の素材のスカートに変わるアイテム。レイヤード不要の一着は今の気分に合っているし、デイリーに楽しめるほど不変のベーシック。なのに細部を確認したくなるくらい、こだわりが詰まっている。物静かな本人の性格を思わせる、決して主張し過ぎない、でもしっかり語りかけるコレクションだ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。