なぜ今ビームスはラジオを選んだのか? “好聴”ラジオ番組を訪問

TV・ラジオインタビュー

2018/1/22 (MON) 11:00

 ビームス(BEAMS)は10月からラジオ番組「ビームス トーキョー カルチャー ストーリー(BEAMS TOKYO CULTURE STORY)」をスタートしている。InterFM897(関東圏)とRadio NEO(東海圏)、FM COCOLO(関西圏)で、月~金曜日の毎日15分間、毎週1組のゲストを迎え、厳選した音楽と共に放送中だ。ビームスの土井地博コミュニケーション・ディレクターがDJを務め、番組内のCMには毎回40秒ずつ全国のビームススタッフも登場する。収録は“ほぼ”週1回で、ゲストはミュージシャンやアーティストからデザイナー、スタイリスト、モデルまで実に多彩だ。昨年の創業40周年キャンペーンで制作したミュージックビデオ「TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギー・バッグ」が驚異の1200万回再生を記録するなど、ビームスが作り出すコンテンツにますます注目が集まる。そんな同社が、次のコミュニケーションツールになぜラジオを選んだのか。土井地コミュニケーション・ディレクターにその意図を聞いた。

WWD:なぜ、今ラジオなのか?

土井地博コミュニケーション・ディレクター(以下、土井地):ビームスとして長年、若者の風俗や文化を変えていくことをテーマに取り組んできました。2000年頃から特にファッションやブランド、モノだけではなく、書籍を出版したり動画を作ったり、カルチャーやスタッフの個性を世に伝えていこうと注力してきました。コミュニケーションツールがどんどん変化していく中で、店頭イベントやレター、メール配信などで情報を知ってもらうことはできると思いますが、ビームスをまだ知らない人たちや伝えきれていない人たちはまだまだいます。そんな人たちに向けてもっと自発的に発信できる方法はないかと模索した時、ラジオならそれができるんじゃないかと考えました。インスタグラムやフェイスブック、LINEなどのSNSでの発信は非常に効果も高く、そこから実売も見込める。でもウェブブラウザ上ではそこに行きつくまでのプロセスも必要で、ルーティーンになるまでの時間がかかります。テレビを見ない若者が増えていると聞く一方、スマートフォンの普及で、ラジオなら場所を選ばず、若者も気軽に聴くことができます。約2800万ダウンロード(2017年12月時点)の「radiko」や「ラジオクラウド」で、オンタイムで聴く必要もない。僕たちが聴いていた90年代のラジオとは劇的に環境が変わっています。

WWD:ラジオでファッションを伝えるのは難しいと思うが?

土井地:可視化されていませんよね。「こんな素材でこんなディテールです」なら写真で見た方が早い。ただ、僕は昔からラジオっ子で、自分が主人公になったり第三者目線で見られるのはいつも小説やラジオでした。そういう意味では、聴いてくださっている人にビームスのやろうとしていることやカルチャーが、強く伝わるのではないかと考えています。この番組もあえて、ラジオ番組ではなくて、“トーキョーカルチャーストーリー”の中のビームスの“トークプログラム番組”としており、基本会話がメーンです。あとは、インナーブランディングの一環にもなっていて、ビームスでもっとこんなことができるという社員のモチベーションアップにもつながっています。雇用が難しくなる中で、媒体を通してビームスを伝えて行くことも宣伝チームが課せられているミッションだと思います。

WWD:同業他社の中でも異例だ。

土井地:なかなか見ないと思います。今は価格競争や生産性を高めることにシフトしていることが多いですが、弊社の場合はそれよりも商品販促とこのラジオも含めブランディングを同時に行っていくよう努めています。

WWD:収録からオンエアまでの流れは?

土井地:通常、毎週金曜日に1~2本分収録します。スタッフの方々と打ち合わせた後、具体的な流れを決めるのですが台本は割と空きが多く、いくつか用意したキーワードをベースにしたフリートークになっています。ゲスト1人につき2~3時間収録して、それを月~金曜日オンエア分の5日分に分割にします。放送後は、ビームスのホームページ内にゲストやオンエア中にかけた曲、写真などをアーカイブして、オウンドメディアのコンテンツとしても一翼を担っています。

WWD:番組の中に毎回スタッフも出演している。

土井地:番組内のCMには北海道から沖縄まで、毎日違うビームスのスタッフが登場します。ホームページのアーカイブにスタッフのインスタグラムやフォトログ(ビームススタッフのスタイリングを掲載するページ)のアイコンを設けて、リンクで飛べるようになっています。全国のビームススタッフ全員がアンテナになれるようなシステム作りを目指しています。

WWD:社内の反響は?

土井地:まだ始まったばかりですが、社長の設楽(設楽洋・社長)を含め好評です。誌面だとなかなか声を聞けないモデルの方がゲストだったりすると、「意外だった」とか「あんなキャラクターだったんだ」という声があったり、いろんな意見が出ておもしろいですね。そういったゲストが多いこともビームスの強みです。

WWD:今後、呼びたいゲストは?

土井地:東京のカルチャーを伝えている人をゲストにお呼びしていますが、個人的には僕がラジオから影響を受けた、憧れでもあるピーター・バラカンさんや山下達郎さんをゲストにお招きできればうれしいですね。

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