ファッション

サステナビリティなしに未来はない

有料会員限定記事

 ここ1カ月、毎号のように伝えてきたので耳タコかもしれないがあらためてお伝えしたい。2020年春夏ファッションウィークの一番の話題は“サステナビリティ(持続可能性)”であった。ショー会場でこれほどこの言葉が飛び交ったことはなく、半年前とも比較にならないほどで急速なサステナビリティへの意識の高まりを実感した。そのスケールはさまざまで、会場の演出を通じて環境保全への取り組みをアピールするケリングとLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの2大コングロマリットから、地球温暖化への警鐘をクリエイションの核に据えた若手デザイナーまで、それぞれの立場でサステナビリティに対する現時点の姿勢を示している。これを一時のトレンドだとか、ましてや企業の「建前」ととらえては時流を見誤る。多くは「本気」であり、掲げたビジョンを文字通り持続しようとしている。なぜなら、そうしないと生き残れないから。これらはブランディングではなく、企業や社会の未来を見据えた利益を生むために必要な戦略なのだ。(この記事はWWDジャパン2019年11月4日号からの抜粋です)

 なぜこれほどサステナビリティへの意識が高まり、行動へ移す企業が増えているのだろうか?サステナビリティという言葉自体がまだ浸透していない日本では「急激」と受け取る人も多いだろう。しかし「急激」と感じるのであればなお一層、静観している時間はない。今すぐ、サステナビリティの考え方を経営の軸の一つに据え、ビジネスの仕組みを作り直す覚悟で取り組むべきだ。

この続きを読むには…
残り1632⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。