ファッション

15周年「Y-3」の過去・現在・未来

 「Y-3」は2018年、15周年を迎えた。ファッションデザインにスポーツのテイストを取り入れることは今でこそ当たり前だが、「Y-3」こそがその原型。かつて交わることがなかったファッションとスポーツの間の垣根を取り払い、「機能的、かつスタイリッシュ」という独自のスタイルを築き上げてきた。ファッション界、そしてスポーツ界に革新をもたらした「Y-3」とは何なのか?これからどこへ向かうのか?山本耀司と「Y-3」のパートナー、アディダス(ADIDAS)のニック・ギャルウェイ(Nic Galway)らと共にブランドの過去、現在、そして未来を探る。

 

「アディダス」と
「ヨウジヤマモト」の邂逅

 事の始まりは「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」の2001-02年秋冬ウィメンズ・コレクション。山本耀司はテーマに「アディダス」を選び、大胆なカッティングに「アディダス」のスリーストライプスをのせたウエアと、初のコラボレーションモデルとなる「アディダス フォー ヨウジヤマモト」のスニーカーを披露した。その後、2003年春夏シーズンから「Y-3」が始動。フォーマルなモノトーン調のウエアとハイビスカスプリントのウエアをミックスした同コレクションは、その後の「Y-3」のDNAを確立した。

 

山本耀司が語る「Y-3」の
過去と未来

「当時、自分がストリートから離れすぎてしまったという感覚を持っていた。そんな時、ストリートでは学生たちがこぞって『アディダス』を着ており、街中にはスリーストライプスがあふれていた。それを見て、これだ!とひらめいた」と山本耀司は振り返る。
 そうして生まれた「Y-3」を、山本は自身と「アディダス」を親に例え「かけ離れたDNAを持つ親の間に生まれた子ども」と愛情をこめて語る。その愛情を一身に受け、「Y-3」は多岐にわたるアイテムを展開するライフスタイルブランドへと成長した。
「『Y-3』とは異文化やさまざまなアイデアを交換し合うチームワークの結晶だ。『アディダス』との仕事は、新しさと同時に未来を垣間見せるようなものができる。自分の感情や感覚は全て服に注ぎ込んでいる。『Y-3』で伝えたいメッセージは服を見てもらえれば感じることができるだろう」。

 

山本耀司と創る
「Y-3」の独自性

 「Y-3」における山本耀司のパートナーとも言えるニック・ギャルウェイは、「『アディダス』と山本耀司、両者は常にクリエイティブな衝突を見出し、それに意欲をかき立てられる。だからこそお互いの最高の部分を組み合わせられる」と両者の親和性について語る。「スタートした当時、ファッションとスポーツという2つの世界の境界に本気で挑んだのは『Y-3』が初めてだった。私たちの役割は先駆者であり続けること、因習に挑み続けること、それを再び次世代に結び付けること。これからもスポーツとスタイルの衝突のもっと奥深くに飛び込んで、『Y-3』にしかできないものを創造してゆくつもりだ」。

 

15周年を記念した
アジア限定コレクションを発売

 「Y-3」15周年を記念し、同ブランドのロゴがグラフィカルに描かれたアイテムを発売する。商品はシャツやキャップ、バッグ、スニーカーなど計18点をラインアップ。モノトーンながらインパクト大な山本耀司の手書きグラフィックがプリントされたアジア限定コレクションに注目だ。全て「Y-3」直営店で4月27日に発売。(一部先行発売あり)

 

 

問い合わせ先
アディダス ファッション グループ ショールーム
03-5547-6501