ビューティ

英国が美容医療の規制強化へ 注入による豊尻術は医師限定、18歳未満への高リスク施術も禁止方針

英国政府は10月21日、美容医療の安全性向上に向け、高リスクの美容施術を実施できる施術者を医師などの医療資格保有者に限定する規制案を公表し、意見公募を開始した。ヒアルロン酸などの注入による豊尻術を含む美容外科手術は医師のみに限定し、深部ケミカルピーリングや多血小板血漿(PRP)を用いた施術なども対象とする。原則として18歳未満への対象施術を禁止し、違反した事業者には上限のない罰金などを科す方針だ。規制案はイングランドを対象としており、施行時期は未定。

注入による豊尻術を美容外科手術に分類

規制案を公表したのは、英国保健・社会福祉省(Department of Health and Social Care)。美容医療市場が拡大する一方、適切な資格や訓練を持たない施術者による高リスク施術が行われていることを問題視し、施術者の資格と施設の管理体制を厳格化する。対象となるのは、ヒアルロン酸などのフィラーを顔以外の部位に注入する施術、深部ケミカルピーリング、皮膚組織の一部を針で除去するダーマルマイクロコアリング、一部の高リスクなレーザー・光治療、PRPを用いた施術、点滴による施術など。特に、フィラーを臀部に注入してボリュームを出す「リキッドBBL(ブラジリアンバットリフト)」など、顔以外へのフィラー注入を美容外科手術に分類し、施術者を医師に限定する。

その他の高リスクな非外科的施術については、医師、歯科医師のほか、独立した処方権を持つ看護師、助産師、薬剤師に限定する。対象施術を提供する事業者には、医療・介護サービスの質を監督するケア・クオリティー・コミッション(CQC)への登録も義務付ける方針だ。

18歳未満への施術を原則禁止、違反には刑事罰

規制案では、対象となる美容目的やウェルビーイング目的の施術について、18歳未満への提供を原則禁止する。ただし、英国の公的医療制度である国民保健サービス(NHS)による施術や、医療資格保有者が疾患の治療を目的として行う施術は対象外とする。なお、未成年者へのボツリヌス毒素製剤や美容目的のフィラー注入については、2021年に成立した法律ですでに制限が設けられている。無資格者による対象施術を認めた事業者や、18歳未満への施術を認めた事業者には、刑事罰として上限のない罰金を科すことを提案している。また、CQCへの登録義務に違反した事業者には、上限のない罰金や最長12カ月の拘禁刑などが科される可能性がある。

英国政府は27年1月13日まで意見を募集し、寄せられた意見を踏まえて規制内容を最終決定する。その後、議会での審議や事業者向けの移行期間を経て導入する方針で、現時点では規制の成立や施行は決まっていない。

関連タグの最新記事

最新号紹介

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。