ファッション

高島屋が5店舗でデニムを回収・再生 「レッド カード」の来春夏新作の素材に

 高島屋は同社の衣料品の回収・再生プロジェクト「デパート デ ループ(DEPART DE LOOP)」の一環として、ジーンズの回収キャンペーンを全国5店舗のジーンズ売り場「デニムスタイルラボ」で4月19日まで実施している。回収したジーンズはクラボウの技術「ループラス(L∞PLUS)」でデニム生地として再生。本澤裕治氏が手掛けるジーンズブランド「レッドカード トーキョー(RED CARD TOKYO)」の2023年春夏新作の一部商品に使用する。

 開催店舗は日本橋高島屋S.C.、高島屋新宿店、高島屋横浜店、高島屋大阪店、高島屋京都店。期間中の売り場にはデッドストックのジーンズなどを集積したインスタレーションを施し、回収ボックスを設置する。持ち込むジーンズは高島屋での購入品に限らず、ブランドも問わない。

 クラボウの「ループラス」は使用済みのジーンズを裁断・反毛(綿の状態に戻すこと)して再び糸にし、バージンコットン糸とブレンドして再生デニムとする技術。本澤氏はデニムを熟知するスペシャリストとして知られているが、「キャンペーン開始前に再生デニムのサンプルを見たり触ったりした。(品質において)新品のデニムと全く変わらないように感じた」と話す。「デザインやクオリティーは重要だ。自然に手にとったものが再生デニムを使ったジーンズだったとなることが僕の理想」。再生デニムを使った商品は通常のデニムより製造コストが高くなる傾向にあるものの、「ブランドの中心価格帯と乖離しない価格で販売できるよう、努力したい」とする。

 「デパート デ ループ」の発起人である橋祐介MD本部バイヤーが、「デニムスタイルラボ」元バイヤー時代から本澤氏とつながりがあったことが、企画のきっかけになった。「ジーンズ=環境に悪いものという印象はお客さまの中に根強い。回収キャンペーンを通じて、そのあり方を変えていきたい」と橋バイヤー。

 期間中のジーンズの目標回収本数は1000本。なお21年6月にスタートした「デパートデループ」は21年末までに3回の回収キャンペーンを実施。計6トン以上の衣料品が集まっている。

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