ファッション

ビームスが農林水産省と協業 食と農を考えるプロジェクト立ち上げ

 ビームス(BEAMS)は、自社ブランド「ビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)」で農林水産省との初の協業プロジェクト「たがやす BEAMS JAPAN ~食のカルチャーとスタイルを伝える~」を始動した。26日に記者発表会を開き、設楽洋ビームス社長と武部新・農林水産副大臣、ビームスのオリジナブランド「SSZ」のディレクターで、同プロジェクトのディレクションを務める加藤忠幸が登壇した。

 同プロジェクトは、農林水産省が国産農作物の消費拡大や人々の農業への興味喚起を目的に推進する官民連携プロジェクト「ニッポンフードシフト」の主旨に、ビームスが共感したことで実現。これまでさまざまな日本の文化を発信してきた「ビームス ジャパン」のプロデュース力で、農業ウエアの販売や野菜の直売イベントなどを通して農業の魅力を伝え、農家の後継者不足や農業への関心低下といった課題に取り組む。

 設楽社長は、「僕が子どもの頃は、よく市場で農家の人と会話をしながら野菜を買っていた。現在は農家との距離感が随分離れてしまった。洋服屋で野菜を売ることで、若い人たちがいろんなことに気付くきっかけになることを期待する。『ビームス ジャパン』が得意とする作り手の思いを感じる場作りを通して、食にまつわるハッピーを届けたい」とコメントした。武部副大臣は、「若い人と農業の接点が減る中、さまざまな文化を発信してきたビームスから協力を得られたことは大きい。まず、生活者が食の背景に意識を向けるきっかけを作りたい」と話した。

 加藤ディレクターは、神奈川・大船の加藤農園の4代目で、4日に1度は農家の仕事に携わるという。公式ユーチューブチャンネルでは、ファッションと農業を生業とする加藤ディレクターの日常に密着した特別動画を配信。今後も、同プロジェクトの舞台裏や加藤ディレクターが農業への思いを語る動画コンテンツを継続して配信する予定だ。

 さらに「ビームス ジャパン」新宿店、渋谷店、京都店では、加藤ディレクターによるストリートカジュアルの要素を取り入れた農業ウエアを販売する。アイテムはコーチジャケット(税込2万4200円)とパンツ(同2万2000円)、ベスト(同1万3200円)、手甲(同6600円)。素材はコットンライクな伸縮性のあるポリエステルを採用して動きやすさを考慮し、ゆったりとしたシルエットや、工具や野菜などを運ぶ作業を想定したポケット位置へのこだわりなど、加藤ディレクターの実体験に基づく利便性を備えたウエアに仕上げた。3300円以上の購入者には、野菜が簡単に栽培できるセットをプレゼントする。また、店内では食をテーマに制作したZINEも配布する。

 「ビームス ジャパン」新宿店の1階では、農家から直接野菜を購入できる野菜の即売会を2月末まで不定期で開催する。店内には、農業を身近に感じてもらうためにプランターや農機具を展示した。屋上ではショップスタッフが屋上農園に挑戦し、その様子を特設サイト内でリポートする。

 加藤ディレクターは「耕すという言葉はカルチャーの語源でもある。ガチ農家をしている自分が前に立って発信し、ライフスタイル全般に感度の高いファッション好きな若い人たちに自分の手で野菜を作る楽しさや、農業カルチャーの魅力を伝えたい」とコメントした。

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