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「探求は、まだ見ぬ物語と出合う旅」 篠原ともえが「ヴァシュロン・コンスタンタン」ポップアップへ

「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」は、伊勢丹新宿本店1階ザ・ステージで「Explore」展を7月14日まで開催中だ。同展はメゾンが2026年のテーマとして掲げる「Explore All Ways Possible - あらゆる可能性を探求して」を体現したポップアップである。1755年の創業以来、大切にしてきた“世界に対して開かれた姿勢”と“未知への探求心”を、地理的・文化的・技術的という3つの視点から紹介する。各テーマを象徴するタイムピースと、中国人アーティストのシャン・ジアン(Shan Jiang)による作品を展示し、“探求”がメゾンのデザインや技術革新へどのようにつながってきたのかを体感できる構成になっている。ポップアップのオープンに先駆け、アーティストの篠原ともえが来場し、歴史的なタイムピースを通して同メゾンの創造性に触れた。

アートと時計が紡ぐ物語
“フランソワ・コンスタンタン”と巡る
探求の旅

篠原は会場をゆったりと巡りながら時折足を止め、ショーケースに収められたメゾンを代表するする名作にじっと目を凝らす。「訪れてすぐにシャン・ジアンの色鮮やかな世界が目に飛び込んできました。未来的でいて自然を感じさせ、東洋と西洋、過去と未来、それぞれを行き交うような世界観。そして何より色彩が自由。きっと目の力が鋭敏なアーティストなんだろうなと感じました」。
 
店内では、同氏が手掛けたアニメーションも上映。「ヴァシュロン・コンスタンタン」の名を世界に広めたメゾン創設者の1人、フランソワ・コンスタンタン(François Constantin)をモチーフにしたキャラクター“フランソワ”が、探求の旅を繰り広げる様子が描かれている。彼が1819年に共同経営者ジャック=バルテルミー・ヴァシュロンに送った「できる限り最善を尽くす、そう試みる事は少なくとも可能である」という言葉は、今日のメゾンのモットーとなっている。

篠原はアニメーションについて、「フランソワが、メゾンのタイムピースや時計の部品、さらにはゆかりのある国々を歩いて巡る姿は、まるで一緒に旅をしているような感覚でした。思わず見入ってしまう没入感と、知らない世界をひもとく楽しさがありました」と語る。

好奇心が導く創造の扉
まだ見ぬ世界を求めて

「ヴァシュロン・コンスタンタン」のクリエイションについては、過去にも深く知る機会があったと篠原は語る。昨年、メゾンが創業270周年を記念して東京・原宿で開催していた同メゾンの「The Quest」展にも足を運び、メゾンの歩みや時計技術、美意識を貫く哲学に触れた。幼い頃から魅了されてきた宇宙や星座と“時間”とのつながりにも、新たなインスピレーションを得たという。

デザインやモノ作りに携わる篠原にとって、“探求”は「自分の創作にとって欠かせないプロセス」だ。「私はモノ作りをするとき、まずリサーチから始めるんです。素材にまつわることや歴史、文化といった背景、人との巡り合い──本当にあらゆることを調べます。その最中には、自分でも知らなかった感覚と対面する瞬間がある。探求は、まだ見ぬ物語やその先に映る景色、言葉にならない感覚に出合う旅のようなものだと考えています」。

クリエイションの原点にあるのは、尽きることのない好奇心だ。その探求の先で出合った物語や風景を、自らの表現で形にしたいという情熱が、創作の原動力になっている。「常に思い続けているのは、心が震えるものを作りたいということ。人が何かに対して『触れてみたい』『もっと近づきたい』と感情を動かされる瞬間を生み出せることに、喜びを感じるんです。自分のものの見方や感性も、時間と共に変化していく部分がありますが、それはまるで木の枝葉のようなもの。でも、変わらない幹の部分もある。私にとって、それが心震えるものを作り続けたいという思いです」。

人の手が生み出す可能性
手仕事が宿す力

そんな篠原に心を震わせる特別な存在について尋ねると、「“手仕事の力”がその1つ」と迷うことなく答えた。「人の手が持つ力にこそ、表現の可能性が溢れていると思います。そこには必ず時間と人の思いの集積がある。背景にある物語に思いを馳せると、目が離せなくなってしまうんです」。自身の創作で大切にしているもう一つに、“感触”を挙げる。「素材の手触りや風合いのような、五感に訴える魅力ですね。触れることは創作の命だと捉えています」。

“手仕事”と“感触”の2つは、時計にも通じるものだと続ける。「時計も職人の手によって一つひとつのピースが生み出されるものですし、使う人にとっては肌に触れ、時間を感じるものでもある。そういう存在をまといながら人生を歩んでいくところに、ロマンを感じます」。

モノ作りに自分なりの視点で向き合い、その手応えを自身の言葉で語る篠原。現在は、世界各地に足を運び、まだ見ぬ素材や表現との出合いを目指す新たなプロジェクトも構想しているという。未知への好奇心を原動力に探求を続けるその姿勢はまさに、「あらゆる可能性を探求して」という「ヴァシュロン・コンスタンタン」のテーマそのものといえるだろう。

珠玉のマスターピースに出合う
ポップアップイベント

INFORMATION
「ヴァシュロン・コンスタンタン」Explore展

日程:7月8〜14日
時間:10:00〜20:00
場所:伊勢丹新宿本店1階 ザ・ステージ
住所:東京都新宿区新宿3-14-1

PHOTS:KUNIYASU KOBAYASHI
TEXT:CHIHARU MASUKAWA
問い合わせ先
ヴァシュロン・コンスタンタン
0120-63-1755