
オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)は、2026年春夏コレクションを発表した。今季は「アーバンファンタジー」がテーマだ。スタイリッシュな都市生活と日差しの中で過ごす静かなひとときという、相反する2つのモーメントからインスピレーションを得たコレクションを展開した。ファッションを“解放と高揚のツール”と捉え、直感でまとうことの自由と快楽を表現。幻想的でありながら芯のある強さを感じさせる今季は、都市という舞台で生きる現代人の“個”を後押しするような、力強い自己表現のスタイルを提示する。躍動感と静寂が交差する“アーバン”の新たな解釈を示した。
26年春夏は
屋外に出た時の高揚感を
自由奔放なスタイリングで表現
2026年春夏の「オニツカタイガー」は、「アーバンファンタジー」をテーマに、自由奔放なスタイリングに代表される精神性を、大都市の屋内や日陰から外に出て太陽の光を浴びた時の高揚感と結びつけた。
ネクストステージを見据えたブランドらしく、テーラードジャケットが本格デビュー。メタルボタンにボックスシルエットのジャケットは、ブランドカラーのビビッドイエローなトラックパンツやレトロスポーティなランニングショーツなどさまざまなアイテムと組み合わせ、自由なムードをシンボリックに表現した。裾にメタリックな装飾をあしらったタンクドレスからオーバーサイズのレザーブルゾン、花柄のリボン付きワンピース、ツイードのシャツブルゾン、花柄のフーディまで、バリエーションはいつも以上に多彩。機能性を快適さに繋げることで何度も、長く楽しんでもらうことを願うブランドらしく、いずれのアイテムもビンテージ加工を施したレザースカートからトラッドなキュロット、リラックスパンツなど多種多様なボトムスとフリーダムにコーディネートできそうだ。
“メキシコ 66”を再解釈したサテン生地使用のバレエシューズからスエードのライディングまで、足元も自由なスタイリングを保証すべくバリエーション豊かに揃えている。ブランドの成長とともに、提案するアイテムやスタイルも拡大。アイウエアや「ミキモト(MIKIMOTO)」とのコラボレーションによるジュエリーまで、ライフスタイルブランドとしての可能性が広がった印象もある。
ラグジュアリーとストリートの
狭間で放つ存在感

「ミキモト」とのコラボレーションでは“パッショノワール(PASSIONOIR)”に、「オニツカタイガー」のブランドカラーであるイエローを想起させる希少なゴールデンパールを組み合わせたスペシャルピースが登場した。ゴールデンパールはバロック特有のユニークなフォルムと黄金色の輝きが特徴。ブラックロジウム仕上げのチェーンとダイヤモンドをあしらったブランドロゴを配した一点物のネックレスは、ラグジュアリーとストリートの融合を象徴するアイテムとして強い存在感を放った。
また、グラフィティとフローラルプリントを組み合わせたキャンバス地の“タイガートート”や、やわらかな天然皮革を折りたたんだようなフォルムが印象的な“カラテ バッグ”を披露。“カラテ バッグ”はスムースタイプとスタッズ付きの2モデルで展開され、素材とディテールの違いで個性を演出する。さらに、彫刻的なメタルフレームが際立つアイウエアも登場。1960年代のムードを感じさせるオーバーサイズのサングラスとともに、本格的なアイウエアラインがデビューを飾った。
アフターパーティーには
DJのアンフィサ・レチャゴが登場
同日の夜に、ショー会場で開催したアフターパーティでは、イタリア・ナポリを拠点に活動するDJ・プロデューサーのアンフィサ・レチャゴ(Anfisa Letyago)が登場。ディープかつダークなベースラインと緻密に構築されたリズムが融合したサウンドに合わせ、照明と連動した没入型のライブセットを披露した。
元々「オニツカタイガー」が好きというレチャゴは「コレクションピースを着ながらプレイするのは、とてもエキサイティング。『ミキモト』のジュエリーとカジュアルなトップスの組み合わせが気に入っている」と語った。また、会場では日本酒をベースにした“ピニャコラーダ”“マティーニ”などのカクテルも振る舞われ、来場者にとって特別な一夜となった。
セレブリティと築くコミュニティーの強さ
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ショー会場には、ブランドのアンバサダーを務めるTWICEのモモをはじめ、俳優の磯村勇斗やK-POPグループSEVENTEENのジョシュア(JOSHUA)、タイの俳優バイフォーン・ピムチャノック、インド人俳優のラシュミカ・マンダンナ等が来場した。日本とイタリアにとどまらず、アジア圏のファッションアイコンたちと「オニツカタイガー」とのコミュニティーの強さも感じられた。