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「バオ バオ」が模倣品裁判に勝訴 損害賠償額は7000万円以上

 バッグブランド「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE以下、バオ バオ)」を展開するイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)が、バッグ等の製造販売および輸入を行うラルジュを相手取り、「バオ バオ」の類似品を製造・販売等したことが不正競争防止法上の不正競争に当たるとして、販売等の差止めや損害賠償を求めて提訴した件について、東京地方裁判所はイッセイ ミヤケ側の主張をおおむね認め、ラルジュに対して模倣品の廃棄や販売等の停止および7106万8000円の支払いを命じた。

 イッセイ ミヤケは本判決について、「デザインの保護に関して当社の主張がおおむね反映された判決であり、広く知られたデザインにフリーライドする不正競争行為の範囲を確認する上でも意義のある結果である」とコメントした。ラルジュからはコメントを得られなかった。

 裁判所はラルジュが展開するブランド「アバンセ(AVANCER)」のバッグなど計8型について類似していると認めた。また、1)物を入れるとピースの境界部分が折れ曲がり、外観が立体的に変形する点、2)1の形状を作るために生地に無地のメッシュ生地や柔らかい織物生地を使用している点、3)タイルを想起させる硬質な質感の三角形のピースを一定の間隔を空けて敷き詰めるように配置している点が「バオ バオ」の商品デザインの特徴だと認め、これらの特徴を備えた「アバンセ」の商品は、消費者に誤認混同を生じさせるため、販売等は不正競争行為に当たると判断した。

 イッセイ ミヤケによると、2016年秋ごろから「バオ バオ」の模倣品が市場に出回るようになったため、同社は販売店や輸入業者と個別に協議し、そのほとんどが当事者間で和解に至ったという。ラルジュは「バオ バオ」の模倣品を中国で製造し日本国内で販売していたが、イッセイ ミヤケが主張する不正競争防止法違反等を全面的に否定し、和解に至る見込みもなかったことからイッセイ ミヤケは17年9月に提訴に踏み切ったという。

 2000年創業のラルジュは東京都台東区に本社を置き、中国広州市に事務所を構え、埼玉県に物流センターを持つ。「アバンセ」やバッグブランド「ヘラルド(HERALDO)」「レジア(REGIA)」を展開するほか、OEMも手掛ける。

 イッセイ ミヤケは6月13日にも、鳥取県に本社を置くバッグの製造・販売等を行うバルコスが展開する一部の商品が「バオ バオ」の商品と類似する特徴を備えているとして、不正競争防止法違反等を理由に製造・販売および輸入等の差止めを求める仮処分の申立てを東京地裁に行った。