長引く暑さが当たり前になり、秋以降も「涼しさ」が装いのテーマになっています。アウターを羽織っても蒸し暑さを感じにくいウエアの代表格が、ノースリーブです。トップブランドのランウエイでも、秋冬にノースリーブを取り入れるスタイリングが相次いで提案されています。今回は2026-27年秋冬コレクションのルックから、ノースリーブを通年で着こなすヒントを読み解いていきます。
例えば「シャネル(CHANEL)」は、ベストを2枚重ねたかのようなレイヤードルックを披露しました。深めのVネックがシャープな印象を引き立て、長めの着丈がすっきりとした落ち感を演出。ボトムスはローウエストを選び、縦長のシルエットをさらに強調しています。ベルトとバッグをリンクさせることで、装いにクラス感を添えました。
透け感レイヤードで秋へシフト
夏に着ていたスリーブレス・トップスに1枚重ねて、秋仕様にスイッチする着こなしが提案されています。中でも、素肌が透けるシアートップスは、季節をまたいでレイヤードに取り入れやすいアイテム。さらにアウターを羽織れば、気温の変化にも対応できます。
「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、ヌーディーなキャミソールトップスにスリーブレスのシアートップスを重ねました。透け感によって生まれる陰影が奥行きをもたらし、素肌の露出を程よくセーブ。パンツも黒系でそろえ、濃淡の違いを生かしたニュアンス豊かな装いに仕上げています。
白ノースリーブをビスチェで格上げ
スポーティーな印象になりがちな白のノースリーブも、レイヤードを取り入れることで奥行きのある着こなしへと変わります。ビスチェ風トップスを重ねれば、ほどよくモード感が加わり、大人っぽい雰囲気に。ノースリーブ同士のレイヤードなら、軽やかさを損なわずに立体感を演出できます。
「プラダ(PRADA)」は、白いノースリーブの上にニット仕立てのビスチェ風トップスを重ねたスタイリングを提案しました。異なる素材のコントラストが、装いに表情と奥行きをプラス。白いハイソックスとポインテッドトーのシューズを合わせ、足元にも視線を引き込みました。
スポーティー×グラマラスで力強く
もともとスポーティーな雰囲気を帯びたノースリーブも、別のテイストを組み合わせることで着こなしに意外性が生まれます。強さや意思を装いで表現したいという今のおしゃれマインドに、ロックテイストはぴったり。色や柄に変化をつければ、ミックス感が際立ちます。
「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は、パンチの利いたステートメントを胸にプリントしたタンクトップをキーピースに据えました。合わせたのは、きらめくパーツを散りばめたグラマラスなパンツ。スポーティーなトップスとの大胆なコントラストが、力強いスタイルを印象付けています。文字のメッセージとも呼応して、ロックスターのようなムードを漂わせました。
端正なネックラインで上品に
カジュアルに見えやすいスリーブレスも、ミニマルで上品なデザインを選べば、着こなしの幅が広がります。ポイントはネックライン。開きを抑えた首元の詰まったデザインなら、肌の露出を控えられ、エレガントな印象に導けます。
「ザ・ロウ(THE ROW)」は、ボディーにフィットするトップスでノーブルなムードを醸し出しました。素肌の見える面積を抑えることで、ドレッシーな印象を強調。黒のパンツを合わせ、クールなモノトーンルックにまとめています。ジャケットを羽織れば、オフィスルックにも応用しやすく、袖に掛けて持ち歩けば、寒暖差の大きい日にも重宝します。
ドレッシー×アスレチックを融合
ドレスアップの場面でも、スリーブレスが選択肢の1つになっています。首元の開きを抑え、ダークカラーでまとめれば、ぐっとシックな雰囲気に。クラッチバッグやハイヒールを添えることで、さらにドレッシーな佇まいに仕上がります。秋冬には、ネックウエアとのコンビネーションも楽しめそうです。
「クレージュ(COURREGES)」は、モノトーンでまとめたノースリーブの装いを披露しました。両肩に加え、サイドのカットアウトからも素肌をのぞかせた、ボディースーツライクなシルエットが特徴です。ノーブルな雰囲気にアスレチックなエッセンスが溶け合い、モダンな印象に。縦長シルエットも、エレガントなムードを引き立てています。
夏に頼もしいノースリーブも、重ね着や素材、色合わせを工夫すれば、秋以降も活躍の場が広がります。普段着のイメージを覆すアレンジを取り入れれば、着こなしのレパートリーもさらに豊かに。季節の境目が曖昧になりつつある今、ノースリーブをシーズンレスに楽しむ発想を取り入れてみてはいかがでしょうか。