東京急行電鉄は100%子会社の東急モールズデベロップメントを通じ、マルキューの愛称で知られる「SHIBUYA109」(シブヤ109)の海外1号店を香港の尖沙咀(チムサーチョイ)地区の大型複合商業施設「ハーバーシティ(HARBOUR CITY)」に2015年秋に出店することを正式に発表した。ゲートウェイアーケードの3階で、店舗面積は約250坪を予定する。これに先立ち、現地法人として東急モールズデベロップメント(香港)リミテッド(商業發展(香港)有限公司)を設立。九龍半島の著名商業施設であり、アジア最大級のハーバーシティで、マルキューの世界観をコンパクトな売り場で凝縮して表現することで、「SHIBUYA109」の知名度とブランド力を向上させ、渋谷へのインバウンド効果も期待したいという。
東急電鉄は、「『日本一訪れたい街 渋谷』の実現と、経済成長著しいアジア新興国での新たな事業機会の創出を現中期経営計画の中で掲げて」いるといい、東急モールズデベロップメントは、「今回の出店により、香港から『SHIBUYA109』のリアルなファッションカルチャーを発信し、アジア地域を中心に、世界での知名度とブランド力を向上させるとともに、本拠地である東京・渋谷へのインバウンド施策を、東急電鉄と連携を図りながら積極的に推進していく」と意気込む。
両社は、香港は一人当たりGDPがアジア圏でシンガポール、日本に次ぐ高水準にあり、国内外からの来訪者数が年間5000万人を超える成熟したマーケットであると指摘。また、自由な金融市場、整備された法律、税制面での優位性等から、アジア経済の中心拠点の一つであると続ける。さらに、地理的にも東アジアの中心に位置し、将来的なASEAN地域への展開を見据えることができる効果的な都市と捉え、1号店の出店地を香港に決定したと説明する。