フォーカス

60周年を迎えた「ドクターマーチン」のアイコン “1460 8ホールブーツ”の歴史

 「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は今年、定番モデル“1460 8ホールブーツ”の発売から60周年を迎えた。シンプルなシルエットとタフで履き心地のよい機能性を備えたワークブーツとして誕生した、ブランドのファーストモデルだ。ロッカーズから思想家まで、反骨精神を持つ人々にとっての自己表現のアイテムとして、いつの時代にも愛されてきた。ここでは、そんなアイコニックなブーツの歴史をたどっていく。

HISTORY OF
“1460 8-Eye Boot”

 “1460 8ホールブーツ”が初めて生産ラインに乗ったのは、1960年4月1日のこと。最初の数年間は、2ポンドで買えるワークブーツとして、郵便配達員や工場労働者などイギリスの労働者階級に広まっていった。ドイツの最先端の技術と、英国ならではの伝統的な靴製造技術を融合させたエアクッションソールによる快適な歩行は、当時の靴業界に大きな衝撃をもたらした。

ストリートカルチャー&
ミュージシャンとの
切っても切れない深い関係

 60年代後半、イギリスの若者たちは頭をそり、ワークブーツをユニホームのように履きこなすようになった。ロックバンド、ザ・フー(The Who)のピート・タウンゼント(Pete Townshend)が「ドクターマーチン」を着用し始めたのもこの頃だ。労働者の枠を超え、ミュージシャンやサブカルチャーの世界でもこのブーツが愛用されるようになる。イエローステッチやグルービングソール、ヒールタブといった今も変わらないブランドの象徴的なディテールが、彼らスキンヘッズたちのファッションの足元を彩った。

職人の丁寧な手作業で
生み出される英国製のプライド

 クラシックなデザインと快適な履き心地、抜群の耐久性、そして履きこむほどに増す味わい。60年の年月を経ても変わらず同じ素材と同じプロセスによって製造されている。

 “MADE IN ENGLAND”コレクションが作られているのは、「革靴の聖地」とも呼ばれるブランド創業時から続く英・ノーサンプトンの工場。伝統的な靴作りを継承した職人たちの手作業によって、丁寧に仕立てられている。

世界中の老若男女に
愛されるアイコン

 2020年の現在も、「ドクターマーチン」はファッショニスタをはじめ国籍や年齢、カルチャーにとらわれることなく、多種多様なコミュニティーを形成している。60周年を迎えた今年は、数々の人気ブランドとの協業にも積極的だ。反骨精神の象徴としての普遍的価値を守りながら、変化を恐れず未来を見据えてチャレンジを続ける。

TEXT : CHIKAKO ICHINOI

問い合わせ先
ドクターマーチン・エアウエア ジャパン
03-6746-4860