フランス発ジュエリー「コルロフ(KORLOFF)」のフランソワ・アーペル(Francois Arpels)最高経営責任者(CEO)が、ジュエリー各社が出展する「創美展」のために来日した。ジュエリー企業のナガホリが主催する同展は40年以上にわたり年2回、帝国ホテル「孔雀の間」で開催されている。毎回20ブランド以上が出展し、約1500人が来場、約10億円を売り上げるイベントだ。
「コルロフ」は、ナガホリが2005年から輸入販売しており、高島屋日本橋店などの百貨店で販売されている。同ブランドは、ダニエル・パヤシュール(Daniel Paillasseur)が1978年に創業。当時は珍しかった88カラットのブラックダイヤモンドに魅せられたのが始まりだ。それは、“ブラック・コルロフ”と呼ばれ、メゾンの大胆なスピリットの象徴になっている。
アーペルCEOの祖父ジュリアン・アーペル(Julien Arpels)は、パリ発名門ジュエラー「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」の設立者の1人。同CEOは創業一族として1990年代に「ヴァン クリーフ&アーペル」の商品開発やビジネスに従事した。その後、さまざまな事業に携わり2023年からコルロフCEOを務めている。アーペルCEOは、「独立メゾンとして継続するのは大変なこと。『コルロフ』の創業時のストーリーと大胆なスピリットが気に入った。“8”というラッキーナンバーにちなんだ88カラットのブラックダイヤモンドは繁栄や幸運のシンボルになっている」と語る。
「コルロフ」を代表するシリーズは、立体的に表現したハートモチーフの“コルラブ”、カラフルで遊び心たっぷりの“ジュ・プレイ”、太陽の輝きを大胆に表現した“ディヴァイン・フーグ”など。同CEOは、「優雅さの中にも大胆さがあるデザインが特徴。2024年以降に生産された全てのジュエリーには、幸運をもたらすブラックダイヤモンドが隠されているんだ」と言う。歴史と革新性に基づき、着ける女性に幸福感や高揚感をもたらすジュエリーを提供している。
今後「コルロフ」ではカクテルリングやハイジュエリーの展開を予定している。アーペルCEOは、自身でルベライトやトルマリン、タンザナイトといったカラフルな色石を買い付けたばかりだという。ハイジュエリーは来年、フランスにある現代美術家の故ピエール・スーラージュ(Pierre Soulages)の美術館で発表予定だ。ブラックダイヤモンドと黒を使用したアートで知られるスラージュの作品との親和性から、「コルロフ」は彼の美術館を支援しているという。「日本の売上高は年々アップしており、重要な市場だ。今後、日本各地に販売店を増やしていきたい」。
ナガホリ
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